10 実験
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「えーっと、目立たない港側の路地だっけ…⋯って言っても路地なんていくつかあるから片っ端から見てくしかないか」
それらしき路地を探すこと数分、さほど時間はかからず、それらしき待ち合わせの場所にやって来る事ができたレナスだったが、まだアッシュは来ていないようだ
壁に背中を合わせると崩れ落ちるようにしゃがみ込んだレナス
「はぁ、どーしよ…絶対怒られる…」
「ああ?またなにやらしたんだ?」
「うひゃあっ!!!」
突然のアッシュの声に跳ね上がるレナスは驚きながらも、とっさに自分で口を手で塞ぐ
同じくしてアッシュもレナスの手の上から自身の手を重ねてレナスの口を塞いでいた
「っ……むが…ぁ…」
「屑!でかい声出すんじゃねぇ!!」
落ち着いたところでアッシュは手を離し、レナスを自由にしてやった
「ごめ……。あ!さっきの独り言は何でもないの!!ねっ!気にしない、気にしない☆」
明らかに無理のある不自然な笑みと言動に疑問を持つアッシュ
アッシュは腕組みをし、眉間に険しい皺を寄せて睨むとレナスは青い青い空のある方へ視線をあからさまに不自然な動きで逸らす
結局、アッシュの圧に堪えられず、レナスはしどろもどろに言葉を発し始める
「~~~っ⋯⋯あぅ⋯じ、実はレプリカから回収したデータ⋯⋯⋯ディスク取られちゃって…」
(嘘はついてない……。それもあるし…同調フォンスロットのことはまだ黙ってよ……。さて⋯完全同位体の件はどうしたものかしら⋯)
「レプリカのデータが取られただと!?」
アッシュの声のトーンが一段と下がる
「あ、あたしだけが悪いんじゃないもん!!ディスクはシンクが持ってて⋯ちょっと事故で落としたところを拾われたんだもん」
「ちっ…それより奴との同調フォンスロットは開けたのか?」
「もっちろん!」
「よし…(これで奴との回線は繋がった…。さてどうするか…)」
これからの動きを1人考え込むアッシュはレナスを完全に放置
1人ポツリとレナスはつまらなそうな顔をしていた
