10 実験
夢小説設定
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「……な~るほど。音素振動数まで同じとはねぇ。これは完璧な存在ですよ。……ん?」
「………⋯⋯…」
「レナス…」
「……⋯ん⋯んー」
ディストに呼びかけられたというのに、いつものレナスにしては妙に弱々しい
ディストに対しては強気な素っ気ない態度が当たり前だったはず
「あなた…」
「わ、悪いとは思ったけど、総長から口外するなって言われたの!総長からそんなん言われたら、あんたにだって言えるわけないでしょ!」
ディストが口を開く前に何を言われるかなんて分かりきっていたレナスは、思わず逆ギレしてまくし立てる
レナスの勢いに気圧されたのか、たじろいだ様子を見せるディスト
「…まぁ、いいでしょう。この件についてはあとで徹底的に追及しますからね」
「チッ、もう!それより奴らが戻ってくる前に、情報消さなきゃいけないんだから早く処理を進めて!」
レナスに急かされるとディストは少し面白くなさそうな顔をして眼鏡のブリッジを押し上げる
「そんなにここの情報が大事なら、コーラル城を使わなければよかったんですよ!」
「あの馬鹿が無断で使ったんだ。レナスに言っても仕方ないから諦めなよ。ほら、こっちの馬鹿もお目覚めみたいだよ」
そう言いながらシンクはルークの横たわる台に目を向ける
そこには目を瞬き、瞼を開いて動揺する姿があった
ディストはルークを一瞥だけしてから、またレナスに向け言った
「情報は消していいですよ。もうこいつの同調フォンスロットは開きましたから。レナスさっきの件わかってますね!それでは私は失礼します。早くこの情報を解析したいのでね。ふふふふ」
ディストはレナスに言いたいことだけ叫ぶと椅子ごと宙に浮いたと、思ったらあっという間に飛んでいってしまった
「……レナス?」
今まで土台に横たわっていたルークはまだ頭が朦朧とするのだろう
ルークは額に手を当て、しんどそうな様子
レナスは大きな溜め息を吐くと装置のボタンを押し、情報を削除する
そして未だ意識がはっきりしないルークには目もくれず、踵を返して用済みになった部屋を後にしようとする
シンクもレナス同様、ルークを顧みることなくこの部屋を去ろうとした
「……おまえら一体…俺に何を……」
その問いに足を止め、レナスは冷ややかに答える
「悪いけど、答える義理はないわ」
あんなに仲良くしていたレナスに冷たく突き放す言い方をされ、ルークは無意識に言葉を飲み込むしかなかった
固まるルークの思考はいとも簡単に読み取れた
「今はあたしとあなたは敵同士。こちらの思惑を教えるなんて出来ないのよ。ルーク」
「………⋯⋯…」
「レナス…」
「……⋯ん⋯んー」
ディストに呼びかけられたというのに、いつものレナスにしては妙に弱々しい
ディストに対しては強気な素っ気ない態度が当たり前だったはず
「あなた…」
「わ、悪いとは思ったけど、総長から口外するなって言われたの!総長からそんなん言われたら、あんたにだって言えるわけないでしょ!」
ディストが口を開く前に何を言われるかなんて分かりきっていたレナスは、思わず逆ギレしてまくし立てる
レナスの勢いに気圧されたのか、たじろいだ様子を見せるディスト
「…まぁ、いいでしょう。この件についてはあとで徹底的に追及しますからね」
「チッ、もう!それより奴らが戻ってくる前に、情報消さなきゃいけないんだから早く処理を進めて!」
レナスに急かされるとディストは少し面白くなさそうな顔をして眼鏡のブリッジを押し上げる
「そんなにここの情報が大事なら、コーラル城を使わなければよかったんですよ!」
「あの馬鹿が無断で使ったんだ。レナスに言っても仕方ないから諦めなよ。ほら、こっちの馬鹿もお目覚めみたいだよ」
そう言いながらシンクはルークの横たわる台に目を向ける
そこには目を瞬き、瞼を開いて動揺する姿があった
ディストはルークを一瞥だけしてから、またレナスに向け言った
「情報は消していいですよ。もうこいつの同調フォンスロットは開きましたから。レナスさっきの件わかってますね!それでは私は失礼します。早くこの情報を解析したいのでね。ふふふふ」
ディストはレナスに言いたいことだけ叫ぶと椅子ごと宙に浮いたと、思ったらあっという間に飛んでいってしまった
「……レナス?」
今まで土台に横たわっていたルークはまだ頭が朦朧とするのだろう
ルークは額に手を当て、しんどそうな様子
レナスは大きな溜め息を吐くと装置のボタンを押し、情報を削除する
そして未だ意識がはっきりしないルークには目もくれず、踵を返して用済みになった部屋を後にしようとする
シンクもレナス同様、ルークを顧みることなくこの部屋を去ろうとした
「……おまえら一体…俺に何を……」
その問いに足を止め、レナスは冷ややかに答える
「悪いけど、答える義理はないわ」
あんなに仲良くしていたレナスに冷たく突き放す言い方をされ、ルークは無意識に言葉を飲み込むしかなかった
固まるルークの思考はいとも簡単に読み取れた
「今はあたしとあなたは敵同士。こちらの思惑を教えるなんて出来ないのよ。ルーク」
