「もうそろそろだな…。おい屑!!起きやがれ!」



「むにゃ……ん…?」



「いつまで寝てやがる。もうすぐダアトだ」



アッシュの怒鳴り声にレナスは目を擦りながら身体を起こし、辺りを見渡すと久しぶりのダアトの建物が見えた



「ん～～～」



「ごめん…。話してる途中で寝ちゃった。あんまり熟睡できなくて」



まだ目を擦り眠たげな様子のレナス



アッシュはやっと寄りかかっていた重みがなくなり解放されると溜め息を吐く



「んなこったろーとは思ったが、場所を考えろ。今度やったら振り落とすからな」



「は～い。でも今回は振り落とさないでくれたんだ。ありがとっ♪」



「落ちてまた捜すのはもう嫌だからな」



「うﾞ…はい…。その件については重々反省しております…」



項垂れるレナスに呆れながらアッシュは溜め息が止まらない



そして近づく地上を見つめながら、目を細めているとグリフィンはだんだん地上に向かって行く



「着いたね。はぁ～久々のダアト…」



「ったく。手間かけさせやがって…。降りるぞ」


そう言うとアッシュは1人さっさとグリフィンから降りて歩いていってしまう



「あ、待ってよ！あっ…ここまでありがとね」



置いて行かれたレナスはグリフィンを撫で、礼を言うとアッシュの後を慌てて追った