「ねぇ…ここ最近で、ライガクイーンを殺ってない…?」



「ライガクイーン？それならチーグルの森で戦ったけれど、それがどうしたというの?」



レナスの問いにティアが答えた



「じゃあ、それ」



「それって、一体何が……?」



ティアはまだ分からない様子でレナスに問いかけた


「だからそのチーグルの森で戦ったライガクイーンがよ」



「でも、彼女人間でしょ？」



「そうよ」



困惑する中、イオンが皆にアリエッタの生い立ちを説明をする



「彼女はホド戦争で両親を失って、魔物に育てられたんです。魔物と会話できる力を買われて神託の盾騎士団に入団しました」



イオンの説明に事情を知っているレナス、イオン以外は唖然とした



「じゃあ俺達が殺したライガが⋯⋯」



「それがアリエッタのママ！⋯⋯アリエッタはあなた達を許さないから！地の果てまで追いかけて⋯⋯殺しますっ！」



憎しみに満ち、潤んだ瞳をルーク達に向けるアリエッタは、一行に襲いかかりそうな勢いでいたその時だ



「レナス?なんでこんなところにいるの?アッシュ…すごい怒ってた…」



「うぅ⋯やっぱり…………。だって、セントビナーには、ディストがいて会いたくなかったし…。アッシュが怒ってるってシンクが話してるの聞いちゃったんだもーん」



しょんぼりとし項垂れ、親指を立てて、それをジェイドへ向ける



「…でもって、こいつが逃がしちゃくれないし…」



「捕虜として、使い道がありますからね。それに、レナス貴女も、怒られるのを恐れて自ら一緒にいるじゃないですか?」



「ギクッ……… 」



「ママの仇…あなた達を殺して、レナスを返してもらう…です」



ライガが唸り、口腔の奥でパチパチ白い火花を散らし始める