11 奪還すべきもの
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2人はケセドニアに到着すると、まず酒場に向かう事にした
どうやら漆黒の翼は酒場にいる事が多いようだ
酒場に向かう途中、たくさんの露天が立ち並ぶ中を横切っていく
レナスは物珍しそうにキョロキョロと周りを見渡しながら、露天の商品を目の端で見ながら先をゆくアッシュに辛うじてついて行った
「相変わらずこの辺は栄えてるね」
久々の活気のある雰囲気にレナスはソワソワしている様子
「あー!アッシュ~!!あれ、あれ欲しい!ちょっと買ってくるから待ってて!」
レナスは露天に並ぶ商品を指差しながら、アッシュの服を掴む
服を掴まれては止まざる得ないアッシュはやむを得えず、その指差す先を見た
どうせ珍しい譜業かなんかだろう
そんなことを思いながら見たものは想像もしていない意外な物だった
「あのネックレス綺麗~。ちょっとでいいから待ってて」
アッシュはその辺にいる普通の女の子と同じ反応だった事に若干驚きながらも露店に走って行くレナスを見送った
すぐ戻ると言ったので、アッシュは腕を組みながら待つ事にする
がしかし、待てども待てどもレナスは帰ってこない
10分は経過しただろうか⋯
ただ買うだけなら1~2分もあれば買えるはず
なのに、戻ってこないのはおかしい
アッシュはとうとう焦れったくなり、店先まで迎えに行くとなにやら店の亭主と話し込んでいるよう
「うぅ…おじさ~ん。もう少しまかんない?」
レナスの情けない声に何かとさらに近づき、覗きにいくと欲しがっていたネックレスが余程高かったのか値切り交渉をしていた
「何やってやがる?」
「あ!聞いてよ、アッシュ~。これちょー高いの!アッシュも一緒にまけてくれるよう頼んでよ~」
よっぽど気に入ったのか、粘り強く交渉するレナスに溜め息を吐きながらアッシュはレナスの欲しがるネックレスを指差した
「親父これをくれ。いくらだ」
「はいよ!良かったね、姉ちゃん!彼氏が買ってくれるとよ」
「へっ?……か、彼氏…!いや、ちが·····くて·····」
そう言われたレナスの顔は珍しく照れて、真っ赤になっている
モゴモゴ口ごもっているうちにアッシュは亭主からネックレスを受け取り、レナスに受け取るようぶっきらぼうに目の前まで差し出す
「ほら⋯⋯これは⋯やる。さっさと行くぞ。奴らが来ちまう」
レナスは目の前に差し出されたネックレスを戸惑いながらも受け取ると、アッシュはさっさと先を歩いて行ってしまう
一方でレナスはまだ動揺しながらもアッシュの後ろ姿を追いかけた
「―――あ、の·····ねぇ!ごめん…。お金分割になるけど返すから」
「いらねぇよ」
「でも…これ高いし…」
そう言って握りしめていた手を開くと、燃えるように赤い石が埋め込まれたネックレスを見つめて申し訳なさそうに言うと、アッシュはギロリとひと睨みし、言った
「だいたいお前があんな所で止まってたら時間の無駄だ。それに…こういう時はごめんじゃねぇだろ」
と言うだけ言ってアッシュは緩めていた歩く速度をまた戻し、足早に歩き出す
レナスはまたそんなアッシュの服を掴んだ
アッシュがちょっと不機嫌そうに振り向くと…
「………ありがと…ね」
照れていつもより、ぎこちない笑みをレナスはアッシュに向ける
「な、なくすんじゃねぇぞ!」
「うん·····!大事にするよ。今1番のあたしの宝物」
そう言ってレナスはネックレスを大事そうに見つめると嬉しそうに小さく口元をゆるませる
そしてなくさないよう胸元にしまい込んだ
譜業など機械関係ばかりいじっているせいであまり女の子らしいにものに興味がないとばかり思われがちなレナスだが、実は綺麗なアクセサリーも1つは欲しいと思っていた
そんな中、惹かれるように目がいったのは真っ赤な石の付いたネックレス
どうやら漆黒の翼は酒場にいる事が多いようだ
酒場に向かう途中、たくさんの露天が立ち並ぶ中を横切っていく
レナスは物珍しそうにキョロキョロと周りを見渡しながら、露天の商品を目の端で見ながら先をゆくアッシュに辛うじてついて行った
「相変わらずこの辺は栄えてるね」
久々の活気のある雰囲気にレナスはソワソワしている様子
「あー!アッシュ~!!あれ、あれ欲しい!ちょっと買ってくるから待ってて!」
レナスは露天に並ぶ商品を指差しながら、アッシュの服を掴む
服を掴まれては止まざる得ないアッシュはやむを得えず、その指差す先を見た
どうせ珍しい譜業かなんかだろう
そんなことを思いながら見たものは想像もしていない意外な物だった
「あのネックレス綺麗~。ちょっとでいいから待ってて」
アッシュはその辺にいる普通の女の子と同じ反応だった事に若干驚きながらも露店に走って行くレナスを見送った
すぐ戻ると言ったので、アッシュは腕を組みながら待つ事にする
がしかし、待てども待てどもレナスは帰ってこない
10分は経過しただろうか⋯
ただ買うだけなら1~2分もあれば買えるはず
なのに、戻ってこないのはおかしい
アッシュはとうとう焦れったくなり、店先まで迎えに行くとなにやら店の亭主と話し込んでいるよう
「うぅ…おじさ~ん。もう少しまかんない?」
レナスの情けない声に何かとさらに近づき、覗きにいくと欲しがっていたネックレスが余程高かったのか値切り交渉をしていた
「何やってやがる?」
「あ!聞いてよ、アッシュ~。これちょー高いの!アッシュも一緒にまけてくれるよう頼んでよ~」
よっぽど気に入ったのか、粘り強く交渉するレナスに溜め息を吐きながらアッシュはレナスの欲しがるネックレスを指差した
「親父これをくれ。いくらだ」
「はいよ!良かったね、姉ちゃん!彼氏が買ってくれるとよ」
「へっ?……か、彼氏…!いや、ちが·····くて·····」
そう言われたレナスの顔は珍しく照れて、真っ赤になっている
モゴモゴ口ごもっているうちにアッシュは亭主からネックレスを受け取り、レナスに受け取るようぶっきらぼうに目の前まで差し出す
「ほら⋯⋯これは⋯やる。さっさと行くぞ。奴らが来ちまう」
レナスは目の前に差し出されたネックレスを戸惑いながらも受け取ると、アッシュはさっさと先を歩いて行ってしまう
一方でレナスはまだ動揺しながらもアッシュの後ろ姿を追いかけた
「―――あ、の·····ねぇ!ごめん…。お金分割になるけど返すから」
「いらねぇよ」
「でも…これ高いし…」
そう言って握りしめていた手を開くと、燃えるように赤い石が埋め込まれたネックレスを見つめて申し訳なさそうに言うと、アッシュはギロリとひと睨みし、言った
「だいたいお前があんな所で止まってたら時間の無駄だ。それに…こういう時はごめんじゃねぇだろ」
と言うだけ言ってアッシュは緩めていた歩く速度をまた戻し、足早に歩き出す
レナスはまたそんなアッシュの服を掴んだ
アッシュがちょっと不機嫌そうに振り向くと…
「………ありがと…ね」
照れていつもより、ぎこちない笑みをレナスはアッシュに向ける
「な、なくすんじゃねぇぞ!」
「うん·····!大事にするよ。今1番のあたしの宝物」
そう言ってレナスはネックレスを大事そうに見つめると嬉しそうに小さく口元をゆるませる
そしてなくさないよう胸元にしまい込んだ
譜業など機械関係ばかりいじっているせいであまり女の子らしいにものに興味がないとばかり思われがちなレナスだが、実は綺麗なアクセサリーも1つは欲しいと思っていた
そんな中、惹かれるように目がいったのは真っ赤な石の付いたネックレス
