用意してもらった部屋でレナスは眠りについていたが、これまで受け止めきれないくらい色んな事があり、目を覚ましていた



彼女の額は汗で髪がまとわりついて目には涙が溜まっていた



何度目の涙だろう…



そんなことを思いながら、ベットから起き上がった



目も冴えてしまい、とてもじゃないが眠る気分ではなかったレナスは少し探検してみようと部屋の外へ出た



通路をキョロキョロ見回し歩きながら、たまたま開けた扉の先には書庫があった



レナスは興味をそそられ、ついついクラトス達に許可を取る事も忘れ書庫へ足を運ぶ



「わぁ⋯沢山の本…」



家から出る事をなかなか許可されなかったレナスが唯一許されたのが読書



家にいる時はほぼ部屋で本を見ていたレナス



興味はすっかり本にいってしまい、本を手に取っていた




…………………


……………


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……


…


気付けば朝になっており、レナスは寝ずに朝まで本を読みふけっていたのだ



一方でそんな事になっているとは思っていないクラトスとユアンはというと



「ユアン、レナスを見なかったか?」



「知らん、言っただろう。子供の面倒などみんと｡私は調べ物があるのでもう行くぞ」



ユアンはその日、調べ物の為に書庫に行くと目的の本を探し始める



探している最中、ふと不自然に本が山積みになっている部分を見つけ、不審そうな顔でユアンは山積みの本の中を見た



「……これか…クラトスが探していたのは…」



山積みの本の中には小さな女の子、レナスがリスのように丸まり眠っていた



深い溜め息を吐くと、ユアンは渋々レナスを片腕に抱えて回収



そして捜していた人物の元へ届けることになった



「おい、クラトス捜しものだ」



「……どこにいたんだ…?」



「書庫だ。本に埋まっていた」



「そうか…すまない。助かった」



ユアンからレナスを受け取り、抱きかかえるとレナスの部屋まで向かった