ユアンと別れた後、レナスはまずはトリエットを目指し、トリエット砂漠を歩いていた



「あっつ～汗だくだし、服の中に砂が入って気持ち悪いったらないわ！早く街まで行かなきゃ」



向かう途中、何度かモンスターに出会したりもしたが、適当にあしらいレナスはトリエットへ無事到着することができた



「さて、無事トリエットに着いたわね。ここでクラトスと合流できればいいんだけど⋯」



クラトスとはレナスやユアンと同じクルシス組織の仲間



レナスはクルシスの指導者よりクラトスと共に神子の世界再生の旅へ同行する様に命ぜられた



本当は最初から同じ任を受けたクラトスと共に行動をすればこんな面倒にはならなかったのだが、レナスのテセアラでの仕事の兼ね合いもあり、後からの合流となってしまったのだ



「クラトス、それに神子達と自然に合流するにはどうしようかしら？うーん、やっぱりクラトスと同じ傭兵設定が1番自然かしらね」



暫く考えてから、そう呟いてレナスは早速準備をする為に防具屋へ向かった



防具屋で女性物の防具を買い、買ったその場で着替えさせてもらうことにした



購入したのはクローク、ロングブーツにグローブ、あとはジャケットだ



レナスは着ていたロングベスト、ブーツを脱ぎ、ジャケットを着てクロークを身に纏う



そして手にはグローブをはめる



「ふぅ、これで少しは冒険者っぽくなったかしら？さて、これからどうしよう」



腰に手を当て考えるが、ただシルヴァラントベースから1番近場という理由だけでやってきたので、会える保証はない



途方に暮れるレナスはうん、と頷いて一言



「よし！とりあえず宿とろっ！」



一旦捜すのを止め、宿屋へと向かうことにした



（シャワー、シャワー～♪）



宿に着くとさっそく浴室へと向かい、砂にまみれた体を洗い流していた



レナスは身体に付いた石鹸の泡を流していると、まだ僅かに残る赤い痕にそっと触れた



（あっ…だいぶ薄くなったけど⋯まだゼロスに付けられた痕残ってるな…………ゼロス今頃どうしてるかしらね…）



ゼロスに付けられた未だ赤みを帯びている痕にレナスは静かに想いを馳せていた