5 新たなスタート
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「分かったわ!それで交渉成立ね、それで内容は?大凡、想像通りでしょうけど、一応聞いておいてあげる」
「さっきも言ったように神子らの監視と私への定期連絡だ」
そうユアンが言うとレナスに向かってポイッと何かを投げる
「えっ!おっと!⋯⋯⋯何これ?バングル?今の話の流れだと通信機じゃないの?」
「それが通信機だ」
「へぇー、すご~い。普通のバングルにしか見えないけど?」
「内側を見てみろ」
「内側~?んー⋯⋯⋯おっ?なんか色違いのスイッチっぽいのがいくつかあるけど、どうやって使うの?」
「基本的には赤いスイッチを押せば私の通信機に繋がって会話が可能だ。青色の方は映像化ができるが、見つかると厄介だから、そちらを使うなら場所を選べよ」
「ふーん、もう1つあるわよ。これは?」
「ついでの機能だ。あまり長く使えないが、バリアとして使える。装備品に見せかける為の機能だな」
「あぁ、なるほどね」
「あぁ、あとこちらから追加で連絡がある時はそのバングルが振動するようになっているから、折を見て連絡をくれればいい」
「ふーん。内容は分かったわ。あたしの自由にやらせてもらうからね。さっきも言ったようにあたしはクルシス側の人間。裏切っても文句は言わせないからね」
「わかっている」
「あっ、そうそう!1人知り合いがテセアラからこちら側に来てるの」
そのレナスの発言にユアンは眉を顰める
「仕方ないでしょ!シルヴァランド側に世界再生されたら、テセアラが衰退するんだもの。その為の神子暗殺の刺客ってわけ」
「⋯⋯なるほどな」
「てわけで…バレないようにズラを準備してみました♪」
そう言って緑色の腰丈まである長髪のカツラをレナスはかぶった
「ね、これならあたしだってわかんないよね?」
「!!!」
カツラを被るレナスを見てユアンは一瞬目を見開き、彼女をじっと見つめる
「んん、……ユアン?どーしたのよ?」
「すまない。知人に似ていたんだ」
レナスはそんなユアンを見ると深く息を吐き、言う
「ユアンがそういう顔する時はだいたいマーテルが関係してるわよね?もしかして⋯マーテルに似てたとか?確か髪も瞳の色もエメラルド色よね?」
「⋯⋯⋯⋯⋯⋯」
「⋯⋯⋯⋯まったく無反応だと弄りがいないじゃない⋯…マーテルがどれだけあたしに似てるかなんてわかんないけど…ユアンのその反応見たら、だいたい察しがつくわ。話には何度か聞いたしね⋯」
「⋯言うようになったな」
そう言ってユアンはレナスの額にピンとデコピンをする
「⋯⋯⋯っっ!いつまでも子供扱いしないでよね!」
「してるように見えるか?してたら、今回の任務は頼んでいない」
「⋯⋯⋯⋯⋯⋯あっ、そう」
素っ気ない言葉とは裏腹にレナスの表情は嫌そうには見えない
だが、そんな和やかな空気も一変する
ベース内がどうやら騒がしい
レナスは何事かと扉を開け、近くにいた兵に聞くと、どうやら捕虜が逃げたとのことらしい
話を聞き終え、レナスはまた部屋の扉を再び閉め、ユアンに向き直り、肩を竦める
「何ここの警備ガバガバじゃない」
「逃げた奴は予想よりも頭のまわる奴だったようだな」
「まったく⋯ここのリーダーは呑気よね。あたしは面倒なんだけど」
レナスはそう言いながら、ユアンの部屋のクローゼットを開けると黒いフードを手に取った
「これ、借りるわよ。誰が逃げたか知らないけど、無闇に顔見られるのは、避けたいからね」
「好きに使え」
レナスは黒のフードをすっぽり身にまとうと、誰がどう見てもそれがレナスとは分からなくなった
「これで⋯⋯よしっと⋯⋯⋯⋯くるわね?」
「バレるなよ」
「そんな雑な仕事今までしたかしら?」
「ふっ⋯愚問だったな」
ドンっ
ユアンの私室の扉が勢いよく開く
そして髪が鳶色の真っ赤な服を着た10代の少年が部屋に入るなり、安堵の顔し、腕で額の汗を拭っていた
「ふー、危なかった」
ユアンの方はすぐさま、手をかかげ、魔術攻撃できることを見せつけ、一方レナスはフードを深く被り、少年の様子をうかがう
念の為、手には剣の柄を握りしめて…
「さっきも言ったように神子らの監視と私への定期連絡だ」
そうユアンが言うとレナスに向かってポイッと何かを投げる
「えっ!おっと!⋯⋯⋯何これ?バングル?今の話の流れだと通信機じゃないの?」
「それが通信機だ」
「へぇー、すご~い。普通のバングルにしか見えないけど?」
「内側を見てみろ」
「内側~?んー⋯⋯⋯おっ?なんか色違いのスイッチっぽいのがいくつかあるけど、どうやって使うの?」
「基本的には赤いスイッチを押せば私の通信機に繋がって会話が可能だ。青色の方は映像化ができるが、見つかると厄介だから、そちらを使うなら場所を選べよ」
「ふーん、もう1つあるわよ。これは?」
「ついでの機能だ。あまり長く使えないが、バリアとして使える。装備品に見せかける為の機能だな」
「あぁ、なるほどね」
「あぁ、あとこちらから追加で連絡がある時はそのバングルが振動するようになっているから、折を見て連絡をくれればいい」
「ふーん。内容は分かったわ。あたしの自由にやらせてもらうからね。さっきも言ったようにあたしはクルシス側の人間。裏切っても文句は言わせないからね」
「わかっている」
「あっ、そうそう!1人知り合いがテセアラからこちら側に来てるの」
そのレナスの発言にユアンは眉を顰める
「仕方ないでしょ!シルヴァランド側に世界再生されたら、テセアラが衰退するんだもの。その為の神子暗殺の刺客ってわけ」
「⋯⋯なるほどな」
「てわけで…バレないようにズラを準備してみました♪」
そう言って緑色の腰丈まである長髪のカツラをレナスはかぶった
「ね、これならあたしだってわかんないよね?」
「!!!」
カツラを被るレナスを見てユアンは一瞬目を見開き、彼女をじっと見つめる
「んん、……ユアン?どーしたのよ?」
「すまない。知人に似ていたんだ」
レナスはそんなユアンを見ると深く息を吐き、言う
「ユアンがそういう顔する時はだいたいマーテルが関係してるわよね?もしかして⋯マーテルに似てたとか?確か髪も瞳の色もエメラルド色よね?」
「⋯⋯⋯⋯⋯⋯」
「⋯⋯⋯⋯まったく無反応だと弄りがいないじゃない⋯…マーテルがどれだけあたしに似てるかなんてわかんないけど…ユアンのその反応見たら、だいたい察しがつくわ。話には何度か聞いたしね⋯」
「⋯言うようになったな」
そう言ってユアンはレナスの額にピンとデコピンをする
「⋯⋯⋯っっ!いつまでも子供扱いしないでよね!」
「してるように見えるか?してたら、今回の任務は頼んでいない」
「⋯⋯⋯⋯⋯⋯あっ、そう」
素っ気ない言葉とは裏腹にレナスの表情は嫌そうには見えない
だが、そんな和やかな空気も一変する
ベース内がどうやら騒がしい
レナスは何事かと扉を開け、近くにいた兵に聞くと、どうやら捕虜が逃げたとのことらしい
話を聞き終え、レナスはまた部屋の扉を再び閉め、ユアンに向き直り、肩を竦める
「何ここの警備ガバガバじゃない」
「逃げた奴は予想よりも頭のまわる奴だったようだな」
「まったく⋯ここのリーダーは呑気よね。あたしは面倒なんだけど」
レナスはそう言いながら、ユアンの部屋のクローゼットを開けると黒いフードを手に取った
「これ、借りるわよ。誰が逃げたか知らないけど、無闇に顔見られるのは、避けたいからね」
「好きに使え」
レナスは黒のフードをすっぽり身にまとうと、誰がどう見てもそれがレナスとは分からなくなった
「これで⋯⋯よしっと⋯⋯⋯⋯くるわね?」
「バレるなよ」
「そんな雑な仕事今までしたかしら?」
「ふっ⋯愚問だったな」
ユアンの私室の扉が勢いよく開く
そして髪が鳶色の真っ赤な服を着た10代の少年が部屋に入るなり、安堵の顔し、腕で額の汗を拭っていた
「ふー、危なかった」
ユアンの方はすぐさま、手をかかげ、魔術攻撃できることを見せつけ、一方レナスはフードを深く被り、少年の様子をうかがう
念の為、手には剣の柄を握りしめて…
