4 分かれ道
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静かな部屋に金属と陶器がこすれる音だけが重く響いていた
ゼロスが席につき、朝食が運ばれてすぐにこの言葉を発しにくい雰囲気は作られた
だが、この静寂が長くは続かない事をゼロスは知っている
知ってか知らずか、レオーネがこの気まずい雰囲気を壊すことをゼロスは知っていたのだ
「ねぇねぇ!ゼロス、この後お部屋で少し話しましょ!」
「あぁ。そうだな。最近は買い物が多かったし、たまにはゆっくり話もいいな」
「やった!あっ、そういえばお父様…姉様がね…」
「“アレ”の話は止めなさい」
レオーネが話終える前に父、クレイ伯爵に言葉を遮られると、レオーネはしょぼんと俯く
最初の静寂の時よりも更に雰囲気が険悪なものになる
「あぁ…そうだ。伯爵、奥様今度うちでパーティーを予定しております。宜しければお二方もいらして下さい」
ここでゼロスは機転を利かせレオーネに気を使い空気をかえる為、話を変える
「ゼロス…ありがと…」
小声で礼を述べるレオーネにゼロスは返事はせずに、レオーネにだけ見える位置か親指を立ててみせた
食後、2人はレオーネの部屋に来ていた
「さっきはありがと~。助かったよ~。父様も母様も姉様の話題ふるといつもあぁなんだよねー。あたしはもっと仲良くして欲しいのに⋯」
「まぁ…こればっかりは本人同士の問題だからな……」
「 うーん⋯」
浮かない顔のレオーネにゼロスは
「そうそう、こないだ行った宝石店に新しい商品が入ったらしいぜ。レオーネちゃんは何か欲しいのあるか?」
「あっ!うん!私エメラルドの指輪が欲しいな♪」
ゼロスにすり寄り、体重をかけ寄りかかる
「姫が望むなら何なりと…」
「わぁ~嬉しい♪おっきいヤツね!約束だよ…」
そう言って、レオーネはゼロスの顔へ近づき、互いの吐息、息遣いが感じる距離まで近づくとゼロスの呼吸を奪った
