4 分かれ道
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「じゃあね。ゼロス」
「あ~ぁ、俺様しょんぼり~長くて一カ月ってなによ~?一カ月も会えないのかよ」
俺様、寂し―と、おどけて肩を竦めるゼロスに対し、レナスは目を細め、しらっ~している
「あらっ。女性には困ってないようだし、お相手はいくらでもいるんじゃなくて~」
満面の笑みと意地悪オーラ全開でレナスは腕を組んでゼロスを一瞥する
「あらら~ちょ―っと手厳し―んでない?」
「まっ、冗談はこんくらいにして」
「冗談かよ」
あはは、とレナスは屈託のない笑顔をゼロスに向ける
こうしてレナスが無防備な笑みを向けるのはほんのひと握りしかいない
普段は作られたお手本のように綺麗な笑顔をする事が多いレナスもゼロスと一緒の時ばかりは心にも隙ができる
ただ⋯気持ちの全てをだしきることは決してない
醜い心はもちろん隠すし、彼にとって不都合になる事は言わない都合のいい女でいたいのだ
それも全部ゼロスを想っているから
自分の中の汚いものは全部、全部心の奥底にしまっておく
もちろんゼロスもレナスと同じで彼女との時間は神子ではなく、ゼロス・ワイルダーという1人の人としていられる貴重な時
ただ⋯背負うものが多すぎてレナスが困らないように彼女と同じく全ての本音はさらけ出さない
できることならレナスを優先してやりたい、という想いはあっても教会の決めた婚約者がいる以上、あまり表向きには優先してやれない事もしばしばある
けれど2人共、お互いがそんな風に想っている、というのは言わずとも察していた
互いが信頼しあってるからこそできる関係でもあり、歪な関係であるともいえるのかもしれない
「レオーネとも仲良く、ね?」
少し複雑そうに笑い、レナスは言った
「おぉ、まかしとけって。俺様の可愛い~婚約者だからな。じゃ~な」
「 ん⋯」
ゼロスはレナスの額に軽い口づけを落とし、いつもの読めない笑みを向けた
じゃあな、とゼロスは言うと身を翻して背中越しのレナスに手を振った
レナスはゼロスの背中が見えなくなるまで彼の背中を見つめていた
いつものこういうやりとりも暫くないと思うと少し寂しくなる
そんな風に思いながらレナスはゼロスの姿が見えなくなると部屋の中に入り扉を閉める
「あ~ぁ、俺様しょんぼり~長くて一カ月ってなによ~?一カ月も会えないのかよ」
俺様、寂し―と、おどけて肩を竦めるゼロスに対し、レナスは目を細め、しらっ~している
「あらっ。女性には困ってないようだし、お相手はいくらでもいるんじゃなくて~」
満面の笑みと意地悪オーラ全開でレナスは腕を組んでゼロスを一瞥する
「あらら~ちょ―っと手厳し―んでない?」
「まっ、冗談はこんくらいにして」
「冗談かよ」
あはは、とレナスは屈託のない笑顔をゼロスに向ける
こうしてレナスが無防備な笑みを向けるのはほんのひと握りしかいない
普段は作られたお手本のように綺麗な笑顔をする事が多いレナスもゼロスと一緒の時ばかりは心にも隙ができる
ただ⋯気持ちの全てをだしきることは決してない
醜い心はもちろん隠すし、彼にとって不都合になる事は言わない都合のいい女でいたいのだ
それも全部ゼロスを想っているから
自分の中の汚いものは全部、全部心の奥底にしまっておく
もちろんゼロスもレナスと同じで彼女との時間は神子ではなく、ゼロス・ワイルダーという1人の人としていられる貴重な時
ただ⋯背負うものが多すぎてレナスが困らないように彼女と同じく全ての本音はさらけ出さない
できることならレナスを優先してやりたい、という想いはあっても教会の決めた婚約者がいる以上、あまり表向きには優先してやれない事もしばしばある
けれど2人共、お互いがそんな風に想っている、というのは言わずとも察していた
互いが信頼しあってるからこそできる関係でもあり、歪な関係であるともいえるのかもしれない
「レオーネとも仲良く、ね?」
少し複雑そうに笑い、レナスは言った
「おぉ、まかしとけって。俺様の可愛い~婚約者だからな。じゃ~な」
「 ん⋯」
ゼロスはレナスの額に軽い口づけを落とし、いつもの読めない笑みを向けた
じゃあな、とゼロスは言うと身を翻して背中越しのレナスに手を振った
レナスはゼロスの背中が見えなくなるまで彼の背中を見つめていた
いつものこういうやりとりも暫くないと思うと少し寂しくなる
そんな風に思いながらレナスはゼロスの姿が見えなくなると部屋の中に入り扉を閉める
