重ねすぎだ罪過



後戻りするには遅すぎた



もう⋯きっとあたし達は⋯戻れないところまできている



罪深い行為だということはあたし達、本人が1番分かっている



でも⋯⋯ダメだと分かっていても⋯気持ちはどんどん膨れ上がってブレーキが効かない



だから、心にブレーキをかけられるように制限をかけた



あたし達の間に“愛してる”や“好き”の言葉を禁句にした



だって‥



彼は



レオーネの婚約者だから⋯



あたし達はこの言葉を言ってはいけない⋯そう思ったから⋯ゼロスとの関係に線引きする意味で2人で決めたこと



この2人の制約を思い出し、言葉を何度飲み込んだんだろう



あたしは心の底から欲しい言葉を



ゼロスの口から聞くことはこの先……くるとこはない



………教会が決めたことに逆らうことはできない…



あたし達がこの関係を始めてもう何年になる…？



ううん…年数なんて関係ない



この関係が始まる前から



子供の頃からあたし達は惹かれ合っていたのだから‥



レオーネが羨ましいと思った‥



憎いと憎悪を抱いたこともある‥



今は‥？



今も‥かもしれない‥



正直… 嫌悪感は今も‥