2 禁断
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「おい…マジかよ…くっそ……………ヒールストリーム!!」
ゼロスはすぐさま回復魔法を唱えるとレナスの周りがパァッと明るくなり光に包まれる
そしてレナスの太股から溢れ出ていた鮮血が止まり、傷口もだいぶ深かったせいか完璧とは言えないが薄らと塞がる
回復魔法のおかげもあって血の気の失い、蒼白だった顔は徐々に赤みを帯び、レナスの意識もしっかりしたものになる
「………んん…あ、ありがと、ゼロス」
「ハァァァア~………これは……マジでビビるから勘弁してくれってば」
ゼロスはレナスを抱きとめている指先に自然と力をこめた
「ごめん……」
レナスは自身の左右の指先を絡ませて、いじいじしながら横目でゼロスの様子を見た
「今回はたまたま俺が気づいたから良かったものの…色々無謀すぎるんだよ」
「まぁ、……たしかにそうね。かすり傷しか治せない程度の治癒力しかないのに、もしかしたらなんとかなるかもー…とか思ったのは深く反省してるわ。にしても、さっすが魔剣士様、一発で傷もふさがったし!ほんと助かったわ」
「てか魔剣士はお前も一緒でしょーよ⋯っつーか反省してるのはそこだけかよ!」
「…あら…そうだけど?他にあったかしら?」
どうやら心当たりはありそうだが、敢えて素知らぬ素振りでレナスはすっとぼける
「今回の貸しはでかいからな」
「うっ…わ、分かってるわよ!それよりどうしてここが分かったの?」
「宝石店にいた時に、偶然その店に来た女達がレナスのこと話してるのを聞いて探してたら、貧民街のガキンチョもお前が貴族の女達に連れてかれるのを見たっつて、場所を聞いたんだよ」
それを聞いてレナスはふーんと、涼しげな顔で呟いた
「そういうこと、ね…‥。まぁ、いつもの溜まるに溜まったやっかみって感じかな」
「なら、なんで抵抗しなかったんだ?」
ゼロスにしては珍しく声に怒気がこもっていた
「…………口では言い返したわよ」
ゼロスはそれのどこが抵抗だよと項垂れる…
「逆に挑発してどうすんのよ~」
「だって、黙ってやられるのは悔しい…じゃない?それにどうせ……」
「抵抗しても、しなくても変わんねーってか」
「そうよ…」
「テセアラきっての超人気歌姫様なんだから、後ろ盾なんかいくらでもつくれるだろーが……なんなら俺様が」
「バカ!アホ神子!だーかーらーそういうのがダメなんだってばっ!貴族から外れたあたしが陛下やゼロスから特別視されるのが気に入らないの!それにレオーネの態度が気に入らなくてあいつら八つ当たりしてるのよ……」
「ゼロス~~」
「「!!?」」
痺れを切らしたレオーネがゼロスを探し回って探す声がして2人は動きを止めた
「待ってろっていったんだけどな俺様…」
レナスは溜め息を吐いて、今まで自身を抱きとめ体を支えてくれているゼロスの胸元を手でソッと押した
「ほら、婚約者様がお迎えにきてるわよ。あたしならもう大丈夫。傷も塞がってるし」
しかし、ゼロスの顔はそれを納得していない
「来てくれてありがとう。でも…優先順位を間違えちゃダメ…」
僅かに悲しげに微笑むレナス
渋々ゼロスはレナスを抱きとめていた手を離した
ゼロスが俯いて溜め息をついた瞬間…
レナスは思いきりゼロス押すと、またね、と手を振ってレオーネに見つからないよう物陰に身を潜めるように姿を消した
ゼロスはすぐさま回復魔法を唱えるとレナスの周りがパァッと明るくなり光に包まれる
そしてレナスの太股から溢れ出ていた鮮血が止まり、傷口もだいぶ深かったせいか完璧とは言えないが薄らと塞がる
回復魔法のおかげもあって血の気の失い、蒼白だった顔は徐々に赤みを帯び、レナスの意識もしっかりしたものになる
「………んん…あ、ありがと、ゼロス」
「ハァァァア~………これは……マジでビビるから勘弁してくれってば」
ゼロスはレナスを抱きとめている指先に自然と力をこめた
「ごめん……」
レナスは自身の左右の指先を絡ませて、いじいじしながら横目でゼロスの様子を見た
「今回はたまたま俺が気づいたから良かったものの…色々無謀すぎるんだよ」
「まぁ、……たしかにそうね。かすり傷しか治せない程度の治癒力しかないのに、もしかしたらなんとかなるかもー…とか思ったのは深く反省してるわ。にしても、さっすが魔剣士様、一発で傷もふさがったし!ほんと助かったわ」
「てか魔剣士はお前も一緒でしょーよ⋯っつーか反省してるのはそこだけかよ!」
「…あら…そうだけど?他にあったかしら?」
どうやら心当たりはありそうだが、敢えて素知らぬ素振りでレナスはすっとぼける
「今回の貸しはでかいからな」
「うっ…わ、分かってるわよ!それよりどうしてここが分かったの?」
「宝石店にいた時に、偶然その店に来た女達がレナスのこと話してるのを聞いて探してたら、貧民街のガキンチョもお前が貴族の女達に連れてかれるのを見たっつて、場所を聞いたんだよ」
それを聞いてレナスはふーんと、涼しげな顔で呟いた
「そういうこと、ね…‥。まぁ、いつもの溜まるに溜まったやっかみって感じかな」
「なら、なんで抵抗しなかったんだ?」
ゼロスにしては珍しく声に怒気がこもっていた
「…………口では言い返したわよ」
ゼロスはそれのどこが抵抗だよと項垂れる…
「逆に挑発してどうすんのよ~」
「だって、黙ってやられるのは悔しい…じゃない?それにどうせ……」
「抵抗しても、しなくても変わんねーってか」
「そうよ…」
「テセアラきっての超人気歌姫様なんだから、後ろ盾なんかいくらでもつくれるだろーが……なんなら俺様が」
「バカ!アホ神子!だーかーらーそういうのがダメなんだってばっ!貴族から外れたあたしが陛下やゼロスから特別視されるのが気に入らないの!それにレオーネの態度が気に入らなくてあいつら八つ当たりしてるのよ……」
「ゼロス~~」
「「!!?」」
痺れを切らしたレオーネがゼロスを探し回って探す声がして2人は動きを止めた
「待ってろっていったんだけどな俺様…」
レナスは溜め息を吐いて、今まで自身を抱きとめ体を支えてくれているゼロスの胸元を手でソッと押した
「ほら、婚約者様がお迎えにきてるわよ。あたしならもう大丈夫。傷も塞がってるし」
しかし、ゼロスの顔はそれを納得していない
「来てくれてありがとう。でも…優先順位を間違えちゃダメ…」
僅かに悲しげに微笑むレナス
渋々ゼロスはレナスを抱きとめていた手を離した
ゼロスが俯いて溜め息をついた瞬間…
レナスは思いきりゼロス押すと、またね、と手を振ってレオーネに見つからないよう物陰に身を潜めるように姿を消した