「おじさん、これください」



レナスは道具屋にやってきて食材や薬など、どっさり詰めたカゴを店の亭主に差し出した



「はいよ。おっ！誰かと思えばレナスちゃんじゃねぇか！相変わらずべっぴんだねぇ！」



「あはは｡褒めてもなにもでませんよ～だ」



「そうかっ！そりゃ残念だ。がははは！今日は随分買い込むね」



「あぁ、まぁね…ちょっと買いだめしとこうかなって」



レナスは顔馴染みの道具屋のオヤジとしばし、他愛もない話をし、時間は過ぎていき…



「あ、ごめんね。長居しちゃった｡それじゃあ」



とレナスが帰ろうとた時だ



道具屋のオヤジが棚の下を漁りながらレナスを呼び止めた



「おっと、待ってくれ。⋯⋯⋯あったあった！これおまけだ」



道具屋のオヤジはレナスになにかいっぱいに入った紙袋を渡した



「?」



渡された紙袋の中をみればグミやら食材やら色々入っていた



「ちょっと、さすがにこんなにもらえないってば！」



「いーんだよ。どーせまた面倒見てるチビ共のとこ行くんだろ？レナスちゃんが買いだめする時はだいたいそうだろ？」



「あ、うん…。もう、おじさんには敵わないなぁ」



「ははは！レナスちゃんは俺達おじさんのアイドルだかんな！」



思わずレナスはなにそれ？と笑ってしまい、笑った時ににじみ出だ涙を拭うと、ありがとうと付け足し道具屋を出て、帰ろうとした