興味




厳しい条件だと思っていた。仲間内からも“分かりにくい”と評されるアスランだ。仮にそんな相手と巡り合えたとしても、信頼関係を構築する所までいけるのかという疑問も残る。


だがキラを見付けた。

しかも、公私のパートナーとして、彼は全ての条件をクリアしているのだ。




「――あっ・ん!」
キラを手に入れることのメリットは確かに揺るがないものがある。でも今は正直どうでもいい。
目の前の獲物を征服したい。その欲求が頭の中を侵食していくのさえ、心地よかった。

快楽を逃そうと反らせた背を撫で下ろす。素直に認めるのは同じ男としてプライドに障るのか、それとも単なる羞恥によるものか。中々完全に墜ちては来ないが、身体は従順にアスランの愛撫を受け入れて、快楽に溺れようとしている。感度は悪くはないようだ。
ならば全て墜としてやると、妙な征服欲がアスランの更なる欲望を煽った。元々男の欲とはそうしたものなのだ。


アスランが決めているほど、キラが自分を想ってくれているのかは分からない。ひょっとしたらキラ本人も分かってないのかもしれない。
ならば先に既成事実を作るのも有りだ。

(繋ぎ止める)


アスランはキラのズボンのベルトに手を掛けた。



「や、やだっ!」
ズボンを下着ごと取り去られ、とうとう一糸纏わぬ姿になったキラは、アスランの下で拒絶の台詞と共に、身体ごと横を向いてしまった。次々起こる身体の変化をつぶさに見られているのが堪らなく恥ずかしく、これが自分が逃げなかった結果であることなどすっかり頭から抜け落ちていた。しかし今更逃げを打とうとしても、既に快楽に溶かされていて、身体が上手く動いてくれそうもない。

そんな、何もかもをアスランに預けてしまっている状態に、ひっそりと怯えに似た感情が芽生えた。




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