似たもの親子
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「ぼくがお母さんと結婚するからお父さんはわかれてね」
「何言ってんの。だめだよ」
この倅も生意気なことを言うようになったものだ。
雲雀は、湯呑みを机に置いて今年四つになった倅に向き直る。倅は正座してまっすぐこちらを見つめていた。自分そっくりの目元を見つめ返す。
「ぜったい結婚するから」
「良いわけないだろ」
「でもお父さんよりぼくの方がやさしいし、お母さんのこと大好きだしだいじにできるよ」
「っふふ」
あまりに真剣な物言いに耐えかねた雲雀の妻が吹き出す。顔を押さえてそっぽを向いたが肩が震えているのが丸わかりだ。
「絶対に別れないよ。そもそもそんな言葉どこで」
「骸のおじさん」
「あいつか……」
「あっははは、っひ」
思い切り笑い出した母親を見て倅は「まじめに言ってるのに」と唇を尖らせた。「お母さん嬉しいよ」と答える妻を見て雲雀は六道骸を咬み殺そうと心に誓い立ち上がる。そして未だ笑いの止まらない妻の隣に腰掛け肩を抱いた。
「とにかくだめだよ。僕の奥さんなんだから」
「こればっかりは…ごめんね。それでも大好きだよ」
仲睦まじい両親に、反抗を覚えた倅はムッと父親そっくりの表情をした。
ワンライに参加させていただいた時のものです
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