ヒバリの恋妻
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「10代目、お電話です。ヒバリから」
「ありがとう隼人。お電話変わりました。沢田です、……えっ?」
「ヒバリさんが奥さん連れてくるから部屋用意しろって」
「えっ、まじっすか」
イタリアボンゴレ本部。現在、怪しい動きをするファミリーを見張るため主戦力が集まっている。野球オフシーズンであるオレも短い間ではあるが顔を出すことにした。そして今日、珍しいお客が現れた。
「なまえ!」
「山本君!」
「久しぶりだな〜。ちょっと会わないうちに人妻になっちまって」
中学の同級生と久々の再会をした。以前会ったのは竹寿司になまえが寿司を食いにきた時だ。その同級生はなんとヒバリと結婚したと言う。ヒバリが結婚したのはツナから聞いていたが、相手は知らなかった。
いつも海外に来る際はセキュリティのしっかりしたホテルに滞在するそうだが、今回は朝食の席に白蘭が邪魔しに現れたのが不愉快だったヒバリにボンゴレ本部まで連れてこられたらしい。
「今夜飲み行こうぜ」
久々の再会に積もる話もあるし、ヒバリとどうやって結婚したのかも聞きたい。あとかわいい女の子と飲みてぇなっていう下心。中学の時から抜きん出て美人だったけど、人妻になってなお色気が増したなまえ。イタリアに来て野郎の顔しか見てなかったオレにとってはかなり癒しだ。獄寺は「おい」と肘鉄を入れてくる。空気読め?新婚だから?
「行ってもいい?」
「君の好きにしたらいい」
「やったぁ!ありがとう」
ほら、お許しが出た。獄寺も渋々腕も引っ込める。
「いいのかよ」
「なまえ1人じゃ出歩かせられないからね。山本武が付いてるなら大丈夫だろ」
獄寺が固まる。うん、ヒバリの中に嫉妬とかいうのは無いのな。
「じゃあなまえ。なるべく早く終わらせて帰ってくるから」
「今晩中に」とヒバリは妻を抱き寄せながら言う。
「今晩中は無理」
ぽつりと零したクロームをヒバリが睨むとクロームは「距離的に」と付け足した。
今晩からヒバリはクロームと遠方で任務だ。今から飛行機で飛んで任務をこなして帰ってくるのは移動時間考えると物理的に無理だろう。
「行ってくるね、いい子で待ってるんだよ」
そう言ってヒバリはなまえのこめかみにキスを落とし、髪を撫でて出かけていった。
そんな事を人前でしといて、この子のこと頼むよと言われると近づきづらいものがある。
「まじかアイツ、もはや誰だよ」
「まあまあ、ヒバリもイタリアの空気に飲まれたんじゃね?」
獄寺は信じられないという顔をしたがイタリアはアモーレの国だし。ヒバリだって街中でキスしまくるカップル見りゃああなるだろ。
「出かける時はいつもああだよ」
違った。家でも外でもブレないだけだった。獄寺がまた引くのがわかった。
「いつもあーやって、この辺にキスして出てくのか?」
オレは自分のこめかみらへんを指でトントンと叩いてみせる。なまえはきょとんとして首を振った。
「ううん、いつもはく「ごめん、やっぱり言わなくていいわ」そう?」
……新婚カップルやべーな、砂糖まみれじゃん。
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