姫始め
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
着物の上に組み敷いたら、散らばる髪が美しかろうと思って。
両親と一緒に新年の挨拶に来たなまえを見たときからずっと思っていた。
だから廊下で2人きりになった隙に部屋に連れ込んだ。
お付き合いを始めてから初めての新年、
まだパパとママには言ってないからちょっと気まずいかなと思ってたけど恭弥くんが無口なのはいつものことなのでどうということもなく。普通に挨拶をして普通に食事をして、両親達は盛り上がり始めた。
酔った両親達についていけなくて、恭弥くんを見る。
やっと目を合わせて、わたしを見る彼の目の温度に気づいた。
なまえが暖房で火照る頬を冷やしに廊下に出たのを好機と追いかける。ぼうっと中庭を見るなまえがいた。後ろから抱きしめ睦言もそこそこに。半ば引きずるようにして僕の部屋に連れ込んで畳に下ろす。
最初は手を引かれていただけだったのに腰を掴まれたら逃げられない。
最後は抱えられて、畳の上に放り投げられた。帯が当たって痛い。
「ね、待ってよ」
「待たない」
噛み付くようにキスをされたかと思ったら、帯が乱暴に解かれる。
「ねえって、いぁっ」
抗議の声なんて無視して首筋に噛み付かれた。やだ、絶対跡ついた。
顔を上げた恭弥くんはいつかみたいにギラギラした目をしてて抵抗する力が抜けていく。
口紅ついちゃってるし…。
襟を広げたところで携帯がなる、手を伸ばして携帯を掴んだなまえから奪って通話ボタンを押した。
「何」
「恭弥ぼっちゃん…なまえ様は」
「なまえ今僕の部屋」
「ユリっ!んん…んぅ!」
ユリはなまえの付き人で身の回りの世話から何まで面倒を見ている。僕らの交際について知っている数少ない人間だ。
僕に袖を踏まれているから片手しか使えないなまえが携帯に手を伸ばしたけど避けてなまえの口に指を突っ込んだ。噛まれるかな。
「これから移動なのですが、」
「無理だよ、もう帯解いちゃったから」
噛まれた。甘噛みだった。いいこ。
舌を人差し指と親指で掴みながら中指で舌の裏から奥歯までをなぞる。
「はあ、わかりました。振袖だけは汚さないでくださいね。」
物分かりのいい従者である。
「うん、わかった」
汚さないかどうかはわからないけど…
通話を切って携帯を放り投げた。
なまえは涙目で僕を睨んでいる。
「しっかり舐めてよ、今から君の中に入れるんだから」
中指で舌を撫ぜながら言うとなまえの喉がくぅと鳴いた。
流石にもう諦めただろ。
1/1ページ