華が乱れる
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「お、おい。ちょっと待て、ッ・・・!」
ヌルリと恋人の舌が侵入してくるのを感じた。
自分の顔は彼女の手で包まれていて、見開いた目の先に、彼女の整った鼻筋と長い睫毛が見える。
柔らかな彼女の髪が跡部にフワリとかかり、酔わせた。
倉永はゆっくり探るような深いキスを、官能的な音をたてながら跡部を愛し続けた。
跡部の頭は異様なまでに混乱していた。
普段はする側なのに、いきなりされる側になって。
それ以上に彼女もここまで欲情する子だとは思わなかったからだ。
跡部はそれを下品だとか不埒などと感じない。
むしろ自分を求められている気分に浸っていた。
コイツ、こんなにキス上手かったっけ。と愛されながら思えば、跡部は頭の中で納得する。
・・・俺が教えたんだった。と。
彼女に中を探られる度に、下の自分が疼いた。
熱を持ち、脈打っているのが分かる。
跡部はまさかこんな日が来るだなんてと口角を吊り上げた。
倉永は跡部の唇から首筋に移す。
チゥッと彼女に吸われれば、同様の紅い痣が首筋に咲いた。
跡部は自分の理性が利く時に彼女に止めさせようとしたが、
またいつスイッチが入るか分からない彼女にまだされていたいという気持ちが交差した。
こうなったら、とことん堕ちてみるか・・・?
そう思えたら身体全身に入っていた力が抜けて、快感が直に来るようになった。
「っぁ・・・」
彼女に華を咲かせられる度、情けない声が跡部の口から漏れる。
思わず手の甲で口を押さえると、自分の顔が異常なまでに火照っている事に気がついた。
本当にクーラー効いてんのかよ・・・!
跡部はチラリと確認するが、やっぱり自分の設定した26°Cで運転は続けられていた。
にしても暑い。倉永も汗をかいているし自分もシャツがしっとりとくっついてきて気持ちが悪かった。
「上、脱いでもいいか」
「ぅ、んっ」
彼女が笑顔を輝かせたのを見て、跡部は頭を捻った。
どうしてそんなに喜ぶのだろう。
そして自分から離れた倉永の姿を見て、息をのんだ。
先程自分が彼女の服を捲り上げたからか、膨らみが無防備にも晒されていて、桃色のトップがツンと上を向いていた。
それだけなら跡部はちゃんと着ろと注意を促しただろうが、跡部の目を奪ったのはそれだけではなかった。
流れる汗。
ッ…と額から流れる汗で、彼女の髪はしっとりと淫美に白い肌に張り付き、どことなく妖艶な雰囲気を纏っていたからだ。
淫らなお前も、見ていて飽きねぇな。
上半身を起こしながら服を脱げば、待ってましたと言わんばかりに跡部に飛び付く倉永。
「なっ!・・・おい」
自分の胸板が、彼女の胸で押し付けられているのを感じる。
彼女のトップが自分の胸に掠めているんだを思うと、また性懲りなく自身が熱くなり、一段と硬くなる。
同時にドクンドクンと緊張する二人の気持ちが伝わりあって無償に恥ずかしくなった。
あぁ、もう駄目だ。我慢できねえ。
今すぐお前を襲ってやろうかと思ったけど、倉永が自分の下半身に乗っていて動けない。
倉永は跡部が愛しくて仕方がないように、首に手を回してスりよった。
そのお陰か、彼女の尻で圧迫される跡部自身が悶えていた。
もっと快感が欲しい、と疼く。
「んぁっ、くっ、ふ」
跡部も顔を紅く染め、押し寄せる快感に自分を動かしつつあった。
その時タイミング悪く、倉永は跡部の耳元で恥ずかしそうに、けれどもしっかりと呟いた。
「跡部くん、大好き・・・ッ」
「っーーーー!」
プツン、と跡部の頭の中で何かが切れる音がした。
本能のままに身体が動く。
彼女をベッドに押し倒し、毛布を剥ぎ取る。
彼女の首に顔を埋めて、香りを堪能して。
足を開かせた。
その時にチラリと見えた机に置かれたサイダーには
もう炭酸の粒は残っていなかった。
END