第2章
名前変換
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「おぉー!よーし飛んでみそっ!!」
そう元気に言うと向日君はその場で驚異的な高さのジャンプをした。
ビュン!!と一気に見上げる高さまで飛んでいる
うっひゃぁぁぁあ。たかっ!どうしたらあんなに飛べるの??
パッと見、直立で120センチ位は飛んでる気がする・・・。
「お前ら・・・そんなことしてねえで、早く弁当を食え!」
跡部君に怒鳴られてしまった・・・。
確かにここに来てもう10分くらいは過ぎている。
隣では何食わぬ顔をして向日君がピョンピョンと忙しなく飛んでいた。
「あー・・・でも俺、弁当今日忘れちゃったんだっ。」
「だったら・・・私ので良かったら食べる?」
私がそう言うと大きな目がより大きく開かれて嬉しそうにピョンとまた飛んだ。
「マジマジ!?いいのか??」
「うん。あんましお腹減ってないんだ。」
お腹が減ってない・・・というのは嘘だ。
でも困ってる子を見ると助けられずにはいられなかった。
「でも全部はわりぃからさ。ちょっとだけもらうぜ!」
「うん!わかった。」
向日君、いい子だな!
こっちまで笑顔になれちゃう。
そして噴水の淵のところに忍足君、跡部君、私、向日君の順で座る。
「ったく。やっと飯が食べれるぜ。」
「だったら跡部、先に食うとれば良かったやん・・・」
「あーん?先に食っちまったらマナー違反だろう。」
「・・・妙に律儀なやっちゃな。」
そんな話を片耳で聞きながら、私と向日君で私の作ったお弁当を開いた。
「おぉー!すげぇウマそう!」
「えへへ、ありがとう。自分で作ったから変な味なのがあるかもだけど気にしないで。」
「へぇー!!料理できるんだな、倉永!」
そんなに素直に褒めてくれると照れちゃうな・・・。
素直に感心してくれる向日君はとても
中学3年生には見えない無邪気な笑顔を浮かべていた。
「フッ、まぁまぁじゃねーの?」
「ほぅ・・・ほんま美味そうやん。自分、料理上手いんやなぁ。」
ますます照れてしまう。
ニヤニヤしながら、ふっと跡部君のお弁当を見たら とんでもなく大きかった。
たっ玉手箱!?すごく大きい!
「あの・・・跡部君。」
「どうした。」
跡部君は私が驚いている理由が分からない様な顔をして私の顔を見つめ返してきた。
その真剣な表情にドキっとする。・・・たかがお弁当の事なのに。
「跡部君のお弁当大きいね。」
「あぁ。俺様の弁当は毎日シェフに作らせているからな。」
・・・お弁当にシェフ?
シェフが作ったコンビニ弁当じゃなくて?
訳が分からずポカーンとしている私に忍足君が言葉を付け足してくれた。
「あぁ・・・跡部な、めっさ金持ちやねん。家にプールとかテニスコートがあるで。」
「フン・・・当たり前だ。キングと呼んでもいいぞ。」
家にテニスコートとプール??
そしてシェフ・・・
だったら執事やメイドさんもいるんだよね、きっと・・・。
これはキングって呼んでも不思議はないなあ・・・。