第二章
俺たちは三ヶ所に別れて城へ侵入することにした。
クロノアとディアナとグロウディスとテリオスは魔法で城の屋上。
スキルを使いユリナとシャナとアリスティアとクレイマルスとアキリシアは城の中に潜入。と言っていた。
現在、俺はラシェルとハウベルトと城の裏手に廻り侵入する場所を探している。
「カプリアさんが言っていた場所は、この辺のはず。ハウベルト、そっちはどうだ?」
「ハクリュウ様。こちらにも扉らしき物は見当たりません」
「おかしいですね」
本当に扉なんてあるのか?
「これだけ探してもないって……隠し扉になってたりしてな」
「それはあり得ます。もしそうだとしたら魔法か何かで探さないとならない」
「探すにもトレジャーハンターのようなスキルがないと無理だよな」
まさか、こんな所でもたつくなんてな。
「そうですね……トレジャーハンターですか」
「そういえば、ユリナ様がトレジャーハンターの印を……」
「いや無理だろう。ユリナの職業はヒーラーだ。証がそうだとしても……能力は使えないんじゃないのか?」
もし運よくトレジャーハンターの能力を授かっていたとしても……ここにはいない。
「どうでしょう……それは分からない。今は可能性の高い方法を探した方が得策かと」
「そうですよね。それに……ここに連れてくるのは無理だと思われます」
ラシェルの言う通りだ。
「あっ! そうでした……ワタシの召喚魔法でなんとかなるかもしれません」
「もしかして忘れてたのか?」
「それは……え、えっと……ですね。ハハハ……」
天然か? 意外に可愛い。
「その様子では忘れていたようですね。だけど……召喚魔法をどう使うと?」
ハウベルトの言う通り、どう使うんだ?
「あー……なるほど分かりました。そういう事なのですね」
「言ってることが分からない。どういう事なんだ?」
「探索できる召喚獣を呼び出せば良いのではと思ったのです」
そういう事か。
「そんなことができるなら……扉を探せるかもな」
「召喚獣で探せれば楽。ですが呼び出したら城内の者たちに気づかれるかもしれません」
「召喚獣か……大きさにもよるだろうけど、やめておいた方がいいかもな」
また振り出しに戻るのか?
「それでなのですが……オレは魔法騎士ながら精霊を操ることもできる」
「待ってください!? 確か精霊を操れるのは魔法騎士の中でも極わずかと聞いています」
「ええ……そのようですね。ですが鍛錬の甲斐もあり……何時の間にか使えるようになっていました」
なるほど……。
「そんなに凄いことなのか?」
「はい……かなり凄いことです。魔法騎士でも精霊を操れるのはマスタークラスのはず」
「じゃあ、ハウベルトは……マスタークラスって訳か」
そう問いかけるとハウベルトは首を横に振った。
「いえ、その上の天聖のクラスですよ」
「天聖クラスと云えば……ブラックレギオンでは、かなりの地位を持つ者でない限り無理なはず」
「そういえば言っていませんでした。オレは王直属の騎士で団長をしていますので」
そんなに凄いヤツだったのか……全然そうはみえない。
「そうだとしても天聖のクラス自体なる者は少ないはず」
「確かに、みんなによく同じようなことを言われます。その言葉に付け足されるように嘘をついてるって」
「いえ……嘘をついているなんて思っていません。それに、そのようにはみえませんので」
まあ……確かにハウベルトが嘘をつくようにはみえない。そこまで頭いいようにもな。
「そういえば、ホワイトガーデンにも一人いますよね……天聖クラスが」
「ええ……いました。ですが今は城にいません……。ただ、ここにはいると言っておいた方がいいのでしょうか」
「やはりそうですか……グロウディスさんですよね?」
もしかして……ここには凄いメンバーが集まってるのか?
「なぜ分かったのですか?」
「以前に名前を聞いた時から、もしかしたらと。これでも各国の強者は必ずチェックしていますので」
「流石は……王に仕える者ですね」
そう言われてハウベルトは照れているようだ。
「では扉を探しますよ」
目を閉じて剣を横にするとハウベルトは剣先を左手で持った。
《光の聖霊よ汝の力により先の道を示せ!!》
ハウベルトの目の前に金色の精霊が現れる。その精霊は煌めく眩い光を放ちながら螺旋を描き刃を覆った。
それと同時に剣を天に突き上げると刃を覆っている精霊の光が強く輝きを増していく。
すかさず縦一直線に振り下ろし剣先を突き出した。すると、ポワンと音を立て光の波紋が現れる。
それは幾重にもできていき精霊が光の波紋へと舞踊りながら右側の城壁の前にくると静止した。
その精霊は煌めく光を放ちながら右手の人差し指で城壁を軽く触る。すると徐に扉が現れてきた。
「凄い! 魔法騎士かぁ……俺じゃ多分無理だ。魔力が、あまりないし」
「ハクリュウ様は確かソードマスターでしたよね。それだと魔力は期待できない。ですが技などの威力はあると思うのだが」
「ん~……どうなんだろうな。大技を持っていても、それほど使う機会がなかったからなぁ」
まあ……使ったことはあるけど威力のことまで気にしたことなかったし。
「なぜですか? そういえば、クロノア様が慎重すぎると言ってました」
「無駄に力を使いたくないだけだ。でも確かに……ギリギリまで大技を使わない。ただ面倒って思った時は使うけどな」
「それでは、いつ死んでもおかしくない!」
言われてみればその通りだ。だけど……ゲームの中だったしな。
「確かに……そうだな」
「できれば今日は、ギリギリの戦いだけは避けてくださいよ」
「ハハハ……そうだな。気をつけるよ」
そう言い俺は苦笑する。
「そろそろ城の中に入りましょう」
そうラシェルに言われて俺とハウベルトは頷いた。
その後、俺たちは扉を開けて城内へと入る。
★☆★☆★
城の中に入った俺たちは警備をしている者たちに気づかれないよう先を急いだ。でも警備が厳しくて先に進めない。
そのため倉庫らしき部屋に隠れて休憩することにした。
「こんな時に……こんな話をするのはと思ったのですが」
「ラシェル? 改まって、どうしたんだ」
「もしかして、ここを切り抜ける策でもあるのですか?」
その問いに対して、ラシェルは首を横に振る。
「いいえ……策と云う訳ではありません。ただ先程からゲランのことを考えていたのです」
「そういえばゲランは、ホワイトの大臣でしたね」
「そうなのですが、ゲランは数年前に失踪しています」
ラシェルは何を気にしているんだ?
「その失踪してる本人なんだよな?」
「いいえ、そうは思えないのです。もしあのゲランであれば、このような面倒なことには関わらないかと」
「もしそうだとして……それでは、ここにいるゲランは何者なのですか?」
本当にそうなら……いったい誰なんだ?
そう話をしていると足音が徐々に近づいてきた。
足音に気づき俺たちは物陰に隠れる。
その足音は俺たちの隠れている部屋の前で止まった。
「まさか……みつかったのか?」
「これは、マズいかもしれません」
部屋の扉は開き中に誰かが入ってくる。
「ここにも居ない……この辺に隠れていると思ったのだがのお」
聞き覚えのある声だ。確か昨日……。
「カプリア様……なぜここに居ると分かったのですか? それに、なんのため……このような場所へ?」
立ち上がりハウベルトはカプリアの前に姿をみせた。
「うむ……やはりここか。何ヶ所か部屋をみてはきた。この厳重な警戒の中で気づかれず身を潜める場所となるとそうはない」
そういう事か……特定して部屋をみて歩いてたのか。
「それと逢って確認をしたかったのでのう」
「確認て……その前に、こんな所に来て大丈夫なんですか?」
「もしや、お前がハクリュウか?」
そう聞かれ俺は頷き「はい、そうです」と応える。
「なるほどのお……これは中々良い表情をする。流石は異世界の勇者と云うべきか……内に秘めた力を感じる。他の異世界の勇者とは違う何かをもな」
「それって……いったい?」
「それが何かは私にも分からぬ」
それが事実なら……俺って特別な存在なのか?
「カプリア様……ワタシは、ホワイトガーデンの王女ラシェルでございます」
「そうか……こんなにも大きくなられたのだな」
「お逢いしたことが……ありましたでしょうか?」
そう問われてカプリアは頷いた。
「ええ……貴女が幼い頃に国の用で赴いた際に一度だけ逢っておる」
「そうなのですね……ではカプリア様は大臣ゲランのことを知っておられますよね?」
「やはり気になっておったようじゃな。ここにいるゲランは偽物。昔ゲランと逢ったことがある。そのことも踏まえて確認したい」
ホワイトの大臣が偽物って……じゃあ誰なんだ?
「やはり、そうなのですね。ですが、いったい誰が名前を偽ってまで……」
「そのことで確認したい。ここにいるゲランは、ラシェル様に雰囲気が似ておるように思える」
「ワタシに似ている……まさかとは思いますが。種族はエルフでしょうか?」
ラシェルの知り合いなのか?
「ええ、その通りです。もしや心当たりがあるのですか?」
「違うと思いたいのですが。これは数ヶ月前のこと――……」
ラシェルは淡々と話し始めた。
ラシェルの父親の王が急変したと同時に弟のレオンは急に変貌し書物を読みあさる。その後そばに仕える者共々、行方不明になってしまった。
「……――そのゲランは、もしかしたら」
「その可能性は高い……ただ、なんのために名前を偽っているのか」
「そういえば……ホープが何か起きるかもしれないって言っていたよな」
本当に何が起きるんだ?
「言っていましたが、まだ断言できないとも」
「そうなると、なんか凄く面倒なことになりそうだな」
ハァーっと溜息をつき俺は頭を抱えた。
「そうだとしても、やらなければならない。それでは……そろそろ行かなければなりません。それでは頼みましたよ」
そう言いカプリアは辺りを警戒しながら部屋をでる。
それを確認すると俺たちは、このあとの行動を話し合っていた。
クロノアとディアナとグロウディスとテリオスは魔法で城の屋上。
スキルを使いユリナとシャナとアリスティアとクレイマルスとアキリシアは城の中に潜入。と言っていた。
現在、俺はラシェルとハウベルトと城の裏手に廻り侵入する場所を探している。
「カプリアさんが言っていた場所は、この辺のはず。ハウベルト、そっちはどうだ?」
「ハクリュウ様。こちらにも扉らしき物は見当たりません」
「おかしいですね」
本当に扉なんてあるのか?
「これだけ探してもないって……隠し扉になってたりしてな」
「それはあり得ます。もしそうだとしたら魔法か何かで探さないとならない」
「探すにもトレジャーハンターのようなスキルがないと無理だよな」
まさか、こんな所でもたつくなんてな。
「そうですね……トレジャーハンターですか」
「そういえば、ユリナ様がトレジャーハンターの印を……」
「いや無理だろう。ユリナの職業はヒーラーだ。証がそうだとしても……能力は使えないんじゃないのか?」
もし運よくトレジャーハンターの能力を授かっていたとしても……ここにはいない。
「どうでしょう……それは分からない。今は可能性の高い方法を探した方が得策かと」
「そうですよね。それに……ここに連れてくるのは無理だと思われます」
ラシェルの言う通りだ。
「あっ! そうでした……ワタシの召喚魔法でなんとかなるかもしれません」
「もしかして忘れてたのか?」
「それは……え、えっと……ですね。ハハハ……」
天然か? 意外に可愛い。
「その様子では忘れていたようですね。だけど……召喚魔法をどう使うと?」
ハウベルトの言う通り、どう使うんだ?
「あー……なるほど分かりました。そういう事なのですね」
「言ってることが分からない。どういう事なんだ?」
「探索できる召喚獣を呼び出せば良いのではと思ったのです」
そういう事か。
「そんなことができるなら……扉を探せるかもな」
「召喚獣で探せれば楽。ですが呼び出したら城内の者たちに気づかれるかもしれません」
「召喚獣か……大きさにもよるだろうけど、やめておいた方がいいかもな」
また振り出しに戻るのか?
「それでなのですが……オレは魔法騎士ながら精霊を操ることもできる」
「待ってください!? 確か精霊を操れるのは魔法騎士の中でも極わずかと聞いています」
「ええ……そのようですね。ですが鍛錬の甲斐もあり……何時の間にか使えるようになっていました」
なるほど……。
「そんなに凄いことなのか?」
「はい……かなり凄いことです。魔法騎士でも精霊を操れるのはマスタークラスのはず」
「じゃあ、ハウベルトは……マスタークラスって訳か」
そう問いかけるとハウベルトは首を横に振った。
「いえ、その上の天聖のクラスですよ」
「天聖クラスと云えば……ブラックレギオンでは、かなりの地位を持つ者でない限り無理なはず」
「そういえば言っていませんでした。オレは王直属の騎士で団長をしていますので」
そんなに凄いヤツだったのか……全然そうはみえない。
「そうだとしても天聖のクラス自体なる者は少ないはず」
「確かに、みんなによく同じようなことを言われます。その言葉に付け足されるように嘘をついてるって」
「いえ……嘘をついているなんて思っていません。それに、そのようにはみえませんので」
まあ……確かにハウベルトが嘘をつくようにはみえない。そこまで頭いいようにもな。
「そういえば、ホワイトガーデンにも一人いますよね……天聖クラスが」
「ええ……いました。ですが今は城にいません……。ただ、ここにはいると言っておいた方がいいのでしょうか」
「やはりそうですか……グロウディスさんですよね?」
もしかして……ここには凄いメンバーが集まってるのか?
「なぜ分かったのですか?」
「以前に名前を聞いた時から、もしかしたらと。これでも各国の強者は必ずチェックしていますので」
「流石は……王に仕える者ですね」
そう言われてハウベルトは照れているようだ。
「では扉を探しますよ」
目を閉じて剣を横にするとハウベルトは剣先を左手で持った。
《光の聖霊よ汝の力により先の道を示せ!!》
ハウベルトの目の前に金色の精霊が現れる。その精霊は煌めく眩い光を放ちながら螺旋を描き刃を覆った。
それと同時に剣を天に突き上げると刃を覆っている精霊の光が強く輝きを増していく。
すかさず縦一直線に振り下ろし剣先を突き出した。すると、ポワンと音を立て光の波紋が現れる。
それは幾重にもできていき精霊が光の波紋へと舞踊りながら右側の城壁の前にくると静止した。
その精霊は煌めく光を放ちながら右手の人差し指で城壁を軽く触る。すると徐に扉が現れてきた。
「凄い! 魔法騎士かぁ……俺じゃ多分無理だ。魔力が、あまりないし」
「ハクリュウ様は確かソードマスターでしたよね。それだと魔力は期待できない。ですが技などの威力はあると思うのだが」
「ん~……どうなんだろうな。大技を持っていても、それほど使う機会がなかったからなぁ」
まあ……使ったことはあるけど威力のことまで気にしたことなかったし。
「なぜですか? そういえば、クロノア様が慎重すぎると言ってました」
「無駄に力を使いたくないだけだ。でも確かに……ギリギリまで大技を使わない。ただ面倒って思った時は使うけどな」
「それでは、いつ死んでもおかしくない!」
言われてみればその通りだ。だけど……ゲームの中だったしな。
「確かに……そうだな」
「できれば今日は、ギリギリの戦いだけは避けてくださいよ」
「ハハハ……そうだな。気をつけるよ」
そう言い俺は苦笑する。
「そろそろ城の中に入りましょう」
そうラシェルに言われて俺とハウベルトは頷いた。
その後、俺たちは扉を開けて城内へと入る。
★☆★☆★
城の中に入った俺たちは警備をしている者たちに気づかれないよう先を急いだ。でも警備が厳しくて先に進めない。
そのため倉庫らしき部屋に隠れて休憩することにした。
「こんな時に……こんな話をするのはと思ったのですが」
「ラシェル? 改まって、どうしたんだ」
「もしかして、ここを切り抜ける策でもあるのですか?」
その問いに対して、ラシェルは首を横に振る。
「いいえ……策と云う訳ではありません。ただ先程からゲランのことを考えていたのです」
「そういえばゲランは、ホワイトの大臣でしたね」
「そうなのですが、ゲランは数年前に失踪しています」
ラシェルは何を気にしているんだ?
「その失踪してる本人なんだよな?」
「いいえ、そうは思えないのです。もしあのゲランであれば、このような面倒なことには関わらないかと」
「もしそうだとして……それでは、ここにいるゲランは何者なのですか?」
本当にそうなら……いったい誰なんだ?
そう話をしていると足音が徐々に近づいてきた。
足音に気づき俺たちは物陰に隠れる。
その足音は俺たちの隠れている部屋の前で止まった。
「まさか……みつかったのか?」
「これは、マズいかもしれません」
部屋の扉は開き中に誰かが入ってくる。
「ここにも居ない……この辺に隠れていると思ったのだがのお」
聞き覚えのある声だ。確か昨日……。
「カプリア様……なぜここに居ると分かったのですか? それに、なんのため……このような場所へ?」
立ち上がりハウベルトはカプリアの前に姿をみせた。
「うむ……やはりここか。何ヶ所か部屋をみてはきた。この厳重な警戒の中で気づかれず身を潜める場所となるとそうはない」
そういう事か……特定して部屋をみて歩いてたのか。
「それと逢って確認をしたかったのでのう」
「確認て……その前に、こんな所に来て大丈夫なんですか?」
「もしや、お前がハクリュウか?」
そう聞かれ俺は頷き「はい、そうです」と応える。
「なるほどのお……これは中々良い表情をする。流石は異世界の勇者と云うべきか……内に秘めた力を感じる。他の異世界の勇者とは違う何かをもな」
「それって……いったい?」
「それが何かは私にも分からぬ」
それが事実なら……俺って特別な存在なのか?
「カプリア様……ワタシは、ホワイトガーデンの王女ラシェルでございます」
「そうか……こんなにも大きくなられたのだな」
「お逢いしたことが……ありましたでしょうか?」
そう問われてカプリアは頷いた。
「ええ……貴女が幼い頃に国の用で赴いた際に一度だけ逢っておる」
「そうなのですね……ではカプリア様は大臣ゲランのことを知っておられますよね?」
「やはり気になっておったようじゃな。ここにいるゲランは偽物。昔ゲランと逢ったことがある。そのことも踏まえて確認したい」
ホワイトの大臣が偽物って……じゃあ誰なんだ?
「やはり、そうなのですね。ですが、いったい誰が名前を偽ってまで……」
「そのことで確認したい。ここにいるゲランは、ラシェル様に雰囲気が似ておるように思える」
「ワタシに似ている……まさかとは思いますが。種族はエルフでしょうか?」
ラシェルの知り合いなのか?
「ええ、その通りです。もしや心当たりがあるのですか?」
「違うと思いたいのですが。これは数ヶ月前のこと――……」
ラシェルは淡々と話し始めた。
ラシェルの父親の王が急変したと同時に弟のレオンは急に変貌し書物を読みあさる。その後そばに仕える者共々、行方不明になってしまった。
「……――そのゲランは、もしかしたら」
「その可能性は高い……ただ、なんのために名前を偽っているのか」
「そういえば……ホープが何か起きるかもしれないって言っていたよな」
本当に何が起きるんだ?
「言っていましたが、まだ断言できないとも」
「そうなると、なんか凄く面倒なことになりそうだな」
ハァーっと溜息をつき俺は頭を抱えた。
「そうだとしても、やらなければならない。それでは……そろそろ行かなければなりません。それでは頼みましたよ」
そう言いカプリアは辺りを警戒しながら部屋をでる。
それを確認すると俺たちは、このあとの行動を話し合っていた。
