トニーくんの恋愛相談 withウソップ


珍しく穏やかな気候の日。
麦わらの一味を乗せたサニー号は
新世界の海を今日も走る。

ウソップ工場本部へとやってきたチョッパー。



「ウソップ〜!ナミが呼んでるんだ!昨日、敵船からたくさん宝を奪ったから、山分けするんだってさ!」

「あぁ?まぁ待て。俺は今黒カブトのメンテナンス中だ。」

「おう。終わるまで待ってるぞ。」



ニコニコとウソップの隣に座るチョッパーを
気に留めることもなく、ウソップは武器の調整を続ける。



——数分後。



「なぁ〜まだ終わらないのか?」

「もう少しだ。おとなしく待ってろよ。」

「でもヒマだ!何か楽しい話してくれよ。」

「お、じゃあ俺の故郷の島にいる——」

「カヤって女の子の話だろ。それは聞いたよ。何度も!あきた!」

「まだまだだ!何度でも聞け!」

「え〜」

「もう2年も会ってねェが。さらに美人になってるんだろうな〜。」

「……ウソップはその子が好きなんだな。」

「お、なんだ急に。お前にそんな話わかるのかよ。」

「わかるぞ!おれだって恋に悩むトシゴロなんだ!」

「へェ。初めて聞いたぜ。」

「おれゾウで会ったトナカイミンクの子が気になるんだ。」

「そうか。お前の相手もなかなか会えない場所にいるんだな。不安だな。」

「ふあん?」

「そりゃおめェそうだろ。会えない間に他の男と…なんて考えちまった日にはもう。」

「そうか…そんなこと考えたことなかった。じゃあ、おれも不安だ!どうしたらいい?」

「遠い海にこんな言葉がある。『会えない時間が愛育てるのさ』!」

「よくわかんねェがいい言葉だな!」

「だろ?なかなか会えなくても、会えた時に溜まりに溜まった2人の想いが爆発するってもんだ。」

「いいなァそれ!じょうねつてきだ!おれ次ミルキーちゃんに会えたときのために、もっとイイ男になるぞ!」

「お!いいこと言うじゃねェか!」



2人が盛り上がっている所へ工場のドアが開き
仁王立ちのナミが現れた。



「もう!あんたたち遅い!宝の山分け、終わっちゃったわよ!」

「「え……」」

「あんたら2人の分はなし!呼んであげたのにいないのが悪いのよ!じゃ、そういうことだから。」



そう言い残すとナミは逃げるように
スタコラとその場から離れていく。



「オイ、なんだよナミその小脇に抱えてるデカい袋。俺たちの取り分だろ〜!」

「ナミィ〜、山分けって言ったじゃねェか…」





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