笑顔をみせて/キラー
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「何を話してんだろうな。」
「聞こえねェ。」
「お頭、なんか爆笑してんな。」
キッドはミドリと会えたようだ。
いつでも出航できる状態になり
クルーたちが甲板からコソコソと
2人の姿を覗いていた。
俺はひとり新聞に目を通していた。
「お!抱き締めたぞ!!」
「やるなァ、お頭。」
笑みがこぼれる。
やったな、ミドリ。
やったな、キッド。
今、決めた。
俺は今まで通り、これからも2人を見守っていく。
「お頭のやつ、チューした!」
「見ないんですか!?キラーさん!」
「やめろ、お前ら。趣味悪いぞ。」
新聞を置いて立ち上がる。
「キッドが戻ったらすぐに出航だ。持ち場に着いてろ。」
「へーい。」
クルーたちが解散していくのと入れ替わりで
柵に近付き港を見下ろすと
キッドへ手を振るミドリの姿が見えた。
笑顔だった。
俺の胸が痛むことはもうない。
ミドリ。
俺は君が好きだったよ。
俺の好きだった
その笑顔をどうか絶やさないで。
キッドを信じて、待っていてやってくれ。
ずっと、笑っていてくれ。
戻ってきたキッドがクルー達に冷やかされ
怒り狂う中、俺たちの船は出航した。