笑顔をみせて/キラー
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そして妙な経緯で、なぜか俺たちは
その”変わった女”を島まで送ってやることになった。
特に大きな問題はなかったが
気がかりなことがひとつ。
キッドのことだ。
——今夜はこいつで発散できる。
——本当に何でもするんだな。
キッドは多分、ミドリとヤることしか
考えていない。
ミドリを島へ送るまでの間
なんとかキッドの餌食になることだけは
避けさせてやりたい。
ミドリには婚約者がいると言っていたし
この船の思い出は楽しかったものとして
島へ送り届けてやりたい。
そう考えていたんだが…
ミドリが船へ来て5日目。
明らかにキッドとミドリの間で何かがあったようだ。
2人が朝から目も合わせようとしない。
「喧嘩か?」
2人のことだ。
俺が気にするのはおかしな話だが
気まずい船の雰囲気に耐えきれず
ミドリがひとりになったところへ声をかけた。
ミドリは少し悩みながらも
少しずつ話してくれた。
「昨日の夜、キッドの部屋に行ったんだ。」
嫌な予感が的中した。
キッドに泣かされる女をこれまで何人も見てきた。
まさかミドリまで…
俺は無性に腹が立った。
「…悪かったな。体は大丈夫か?」
「私?大丈夫だよ。その…キッド、すぐやめてくれたから。」
「あいつが?」
ミドリから聞いたキッドの話は
ここ最近で一番驚いた出来事だった。
自分の欲を満たすためなら
どんな相手だろうが構わずヤっていたあいつが
ミドリを傷付けることはしなかった。
話をしている俺たちの前を
当の本人が横切る。
おい、キッド。
お前まさか……