笑顔をみせて/キラー
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俺は
特に海賊になりたいわけではなかった。
ただ、子どもの頃からつるんでいたキッドが
「海へ出て海賊王になる!」なんて言い出してしまったものだから
自然と俺も一緒に海へ出たんだ。
この男は俺がいないと何もできない奴だから。
それに、この大海賊時代に世界中の海を
牛耳っているヤツらに喧嘩を売るのも
なかなか面白そうだった。
″海賊の墓場”と呼ばれるグランドラインへわざわざ来たのも、キッドを海賊王にするためだ。
血の気の多いキッドは文字通り大暴れして
数々の海賊団や海軍の兵士を再起不能にしてきた。
島をいくつか経由して
この海の航海にも少し慣れてきたころ
俺たちの前に君が現れたんだ。
笑顔をみせて
〜きっといつか spin-off side キラー〜
初めて会ったとき
君は浜辺で意識を失っていた。
君を見て、最初に思ったことはこうだ。
『これは面倒なことになりそうだ』
しかし、そのまま放置しておくわけにはいかない。
船へと運ぶことになった。
「今夜はこいつで発散できる。だいぶ溜まってるからな。」
冷たくなった君の体温と
女性ならではの軽くて頼りない柔らかさを背に感じながら
この時の俺はキッドのその態度に少々イラついたのを覚えている。
ーーーーーー
目を覚ました君は名前をミドリだと名乗った。
大抵の女はキッドを怖がって関わろうともしないか
キッドに気に入られようと媚を売ってくるか
どちらかのパターンにおさまるが
君はそのどちらでもなかったな。
「そんなに笑うことないじゃない!」
「あ?うるせェな。俺が笑いたいときに笑って何が悪い。」
「嫌な人。」
「命の恩人に対してひでェ態度だな。」
完全にキッドとやり合っている。
キッドが本気で怒り出すんじゃないかと
俺が少しヒヤヒヤしたほどだ。
最初の印象は
”変わった女だな”ということ。