最終章
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「お母さん!!」
「えっ……」
庭先で洗濯物を取り込んでいた母は
私が声をかけると、こちらを見て固まった。
「お母さん!ただいま!!」
「ミドリ!?ミドリ!!」
どちらからともなく駆け寄って
抱き締め合う。
母は震えながら涙を流していた。
つられて私も涙が出る。
「良かった。無事だったのね。本当に良かった。」
久しぶりに触れた母は随分と痩せていた。
いや、やつれていた、と言う方が正しいだろうか。
クマも酷く、表情も疲れているようだった。
もしもキッド達についていくことになっていたら
ずっと悲しませたままだったんだ。
そう思うと強い罪悪感が生まれた。
帰ってきてよかった。
「ごめんなさいっ…」
「謝らなくていいのよ。すぐお父さんに連絡するわ。とりあえず中で休みなさい。疲れているでしょ。」
久しぶりの我が家。
波に揺られる船の上も大好きだったけど
やっぱりここが、一番安らぐ場所だった。
しばらくすると、連絡を受けた父が
仕事場から帰ってきた。
「ミドリ!!」
「お父さん!!」
強く抱き締められる。
父もまた、少し痩せた気がする。
その横で母が再び涙を流していた。