第八章
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なんとも言えない身体のダルさを感じて
服を直す気にもなれず、ただベッドに横になっていた。
その横でキッドはベッドから立ち上がり
カチャカチャとベルトをつける。
「昼飯はいいから、そのまま寝てろ。」
私は先ほどまでの夢のような行為から
現実に戻ってきたような感覚になって
急に恥ずかしさが込み上げる。
キッドの顔を見られない。
なのに、キッドはベッドの横にしゃがみ込むと
真横から私に目線を合わせてくる。
恥ずかしさから、シーツを引き上げて顔を隠した。
「こんなこと、するつもりじゃなかった……悪かったな。」
ぶっきらぼうに謝ると
大きな手で、少し乱暴に私の髪を撫でる。
シーツを目の下まで下げて見上げると
キッドの切ない笑顔がそこにあった。
「こういうことは、これっきりだ。」
そう言い残すと、外していたゴーグルを額に着け
キッドは部屋を出ていった。
引き止めることはできなかった。
——こういうことは、これっきりだ。
最後の言葉がこだまする。
あの涙のわけが、少しだけわかった気がする。
そして、キッドは私とは離れる気でいることも。
それなら、どうして私を抱いたの?
あんなに優しく。
「うっ…ううっ……」
涙が溢れてきて、再びシーツで顔を覆った。