第七章
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「本題に入るぞ。」
キラーが姿勢を正す。
「昨日キッドと、これからのことを決めた。」
「これからの?」
「あぁ。この島のログがいつ貯まるのかわからないと昨日話したろ。だが俺たちはなるべく早く先へ進みたい。それはミドリも同じだと思うが。」
「……うん…」
複雑だった。
キッドへの想いに気付いてから
島へ帰るということを、なるべく考えないようにしていたから。
「そこでだ、お前のエターナルポースを辿ることにした。」
キッドに指を差される。
「えっ…じゃあ……」
「感謝しろ。ここを出たら真っ先にお前をうちへ送ってやるってんだ。」
「………」
言葉に詰まった。
本当ならとてもありがたい話なのに
素直に喜べないのは…やっぱり……
「まぁ方角的には同じだったし、ログを貯めることを考えると、そうした方が俺たちにとっても都合が良いんだ。」
「うん…そうだよね。じゃあ、すぐに出発?」
「そうだな…この島に用はないし、食料を確保したら出発だな。」
「じゃあ今日か明日か…」
「俺がまたあのバカでかいヤツ仕留めてきてやるよ。したらすぐ出発だ。」
キッドは勢いよく立ち上がるとダイニングを出て行った。
さっそく狩りに行ったようだ。
せっかちな男め。
片付けを終えた私は
キラーの分と自分の分、2つコーヒーを淹れる。
と、キラーがおもむろに口を開いた。
「……嬉しくないのか?」
「へ?」
「いや、ここを出たら自分の島に戻れるってのに、あまり嬉しそうじゃないな。」
「そんなことないよ?」
この人は、この仮面の下から
本当によく人のことを見てるな、と思う。
私のさっきの態度は、やっぱりおかしかった。
戸惑いを隠しきれていなかった。
「何を悩んでる。俺で良ければ聞こう。」
「………」
キラーの前にはストローをさしたアイスコーヒーを置いて
自分もコーヒーを手に隣に座る。
「……キッドには内緒にしてくれる?」
「やはりキッドのことか。」
バレてる。
「惚れてるんだろ。」
ものすっごいバレてる。