第六章 〜喧嘩〜
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次の日の朝。
寝不足の瞼をこすりながら朝食の準備をしていると
いつもの時間にクロコダイルさんは起きてきた。
私は少し気まずかったけれど、平静を装う。
「おはようございます。早いですね。」
「いつもと同じだろう。」
「昨日は夜遅かったみたいなので。」
「久しぶりに飲み屋で飲んできただけだ。コーヒーをもらえるか。」
「……はい…」
嘘をつかれた。
まさか私に見られていたとは思わないんだろうな。
悲しいを通り越して
だんだんとクロコダイルさんに腹が立ってくる。
その後3人で朝食をとったけど
私は終始無言だった。
たぶん怒った顔をしているんだろうけど
2人が特に何か聞いてくるようなことはなかった。
手早く食器を片付けると
私は部屋にこもった。
こんなにクロコダイルさんと顔を合わせたくないと思ったのは初めてのことだ。
ーーーーーーーーーー
ダイニングには新聞に目を通すクロコダイルと
コーヒーを飲むダズが取り残されていた。
いつも食事中はひとりで楽しそうにおしゃべりをするミドリが、今日はだんまりだったので、2人は少し調子が狂っていたのだ。
「今日のミドリはやけに機嫌が悪いようだな。静かでいいが。」
「……クロコダイルさん、実は昨日——」
ダズは昨日ミドリがクロコダイルの密会を見ていたことを話した。
「……なるほどな。あの態度の理由はおれか。」
「すみません。止めたんですが、あの女強情なんで…」
「気にするな。ちゃんと向き合わねェおれが悪いんだ。」
クロコダイルは新聞をテーブルに置くと席を立ち、ミドリの部屋へと向かう。