第四章 〜自覚〜
お名前設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
今回は長くなると言われてはいたけど
私の心は不安でいっぱいだった。
2人がいない分、食事や洗濯の量が前より少ないので
私は医療、薬の勉強と
薬草を集めて売りに行くこと
自分のやることに集中できた。
でも、その分ぽっかりと心に穴が開いたような日々だった。
ここに来てから、こんなに長く2人に会わないのは初めてのことだ。
そんな中で
自分の中のある想いに気付いた。
「クロコダイルさん…」
気付けばいつも
あなたの顔が頭に浮かんでいる。
不機嫌そうに眉間にシワを寄せた顔
私を叱るときの真剣な顔
書類を見ながら難しそうに考えている顔
時々見せてくれる笑顔
1週間離れて初めて気付く
クロコダイルさんへの想い。
親子ほどに歳は離れているし
実際クロコダイルさんは私を娘のように思っているかもしれないけど
そんなのは関係ない。
私は彼に恋をしている。
一度自覚してしまうと
その想いはもう止められなくて
どうしようもなく寂しくなると
私はこっそりクロコダイルさんの部屋へ行く。
別に入ってはいけないとは言われてないけど
なんだか悪いことをしているよう。
あの乱暴な性格には似つかわしくない
きちんと整理整頓された部屋。
クロコダイルさんがいつも寝ていたベッドに寝転び、シーツに顔を埋める。
微かに彼の香りがする。
こんなことをしてしまう自分は
おかしいかもしれない…
クロコダイルさんに知られたら
嫌われてしまうかもしれない…
でも、今だけ
今だけはこの香りに包まれていたい…
そのままその日は
クロコダイルさんのベッドで眠りについた。