第三章 〜目標〜
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——数日後。
「私、医学を学びたいんです。」
食事が終わったところで
2人に切り出してみた。
またこいつは急に何を言い出すんだ…
とでも言いたい顔でダズさんに睨まれる。
「おもしれェ。医者にでもなるか。」
クロコダイルさんは笑っている。
今日は機嫌がいいみたいだ。
「そこまでは考えてないですけど…2人がどんな怪我をして帰ってきても、治してあげられるようになりたいんです。医学の本を買わせてもらってもいいですか?」
「好きに生きろと言ったのはおれだ。やりたいようにやれ。金も好きに使え。」
「ありがとうございます。」
「ボスが甘やかすから、この女どんどん調子に乗ってきてますぜ。」
不満そうなダズさんの横で
クロコダイルさんは楽しそうに笑っていた。
出会った頃は恐怖しかなかったこの2人と過ごす時間が
私にとって今は楽しくて、かけがえのない時間となっていた。
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早速次の日に医学や薬についての本を買ってきて
それから私は、時間を見つけては勉強する日々を送っていた。
こんなに何かに夢中になって学んだことは
今までの人生で一度もなかったので
どんどん知識を自分のものにしていくのが楽しくて仕方がない。
薬について学んでいくうちに
ここの林にも薬草がたくさん生えていることがわかってからは
主に薬草の勉強をした。
そのうち私は
林で薬草を集めては街で売るようになった。
薬屋さんや病院を中心に街の家々を回った。
手にできたのは身体を売っていた頃とは比べものにならないくらい少ないお金だったけど
まともにお金を稼げる喜びと働ける喜びに
毎日が充実していた。
そんな日々を送っているうちに
ここへきてもうすぐ2ヶ月が経とうとしていた。