〜第一章〜
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食事を終えても、私たちの話は尽きなかった。
「いつから本部に?」
「えっと…まだ一週間くらいかな?医療班の募集があって、採用されたの。」
「すごいなぁ。もう一人前なんだ。」
「まぁ見習いは卒業できたけど、私なんてまだまだ。特に本部の皆は技術が高いから。勉強させてもらえることがたくさん。」
「……2年前、僕は急に異動になって、ミドリにちゃんとあいさつできなかったことが、ずっと引っかかってたんだ。」
「……手紙、ありがとう。」
「よかった。ちゃんと届いていたんだね。」
「返事出さなくて、ごめんなさい。」
「いいんだよ!忙しかっただろうし、元気だったならそれで。」
「何度も返事書こうか迷ったんだけど……会いたくなっちゃう気がして。」
「……そっか…」
「ずっと会いたかったよ、コビー。」
「うん…僕もだ。」
「でも手紙の返事も書いてないし、2年の間に大佐にまでなっちゃうし、コビーは私のことなんか忘れてると思ってた。」
「そんな!」
「だから今日名前呼んでもらえて、話がしたいって言ってもらえて、すごく嬉しかった。」
コビーは真剣な顔つきになって
私に向き合う。
「この2年間、ミドリを忘れた日なんて1日もないよ。」
「……ありがとう。」
「僕の方こそ、急に君の前からいなくなっちゃったし、忘れられて当然だと思ってたんだ。今日ミドリを見かけたときは、一瞬夢かと思った。」
私は両手でコビーの手を握る。
「改めて、これからもよろしくね。大佐。」
「あ、あぁ。こちらこそ…」
顔が赤くなってくるコビーに
焦って手を離した。
「あ、ごめん、ダメだったね。」
「……ミドリは僕に立派になったって言ってくれたけど、ミドリも変わったよ。」
「え?どこが?」
「なんていうか…女性らしくなった…」
「そうかな……」
「なんだか基地にいた時よりも緊張しちゃって、実はあまり顔が見れない。」
そう言って照れて笑うコビーを見ると
どうしたって私も意識してしまって
胸が高鳴る。
私はやっぱりずっと
この人に恋をしているんだ。