〜最終章〜
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海軍の連絡船を使って、
ここへ帰ってくるのは9ヶ月ぶりだけど
とても懐かしく感じる。
コビーとの出会いの場所。
「おかえりなさい!元気そうね!」
「うん!」
お母さんと抱き合う。
お父さんも迎えに来てくれた。
なんだかコビーに会えない寂しさが
少し埋まったような気がする。
久しぶりに家に帰ってきて
自由な時間を過ごした。
街を歩いたり、買い物をしたり
料理をしたり、映画を観たり
仕事のことを忘れてのんびりとできた。
帰ってきて3日目の夕食後
お母さんが写真を出してきた。
「この人。一度会ってみない?」
お見合い写真だった。
そこには少し年上の爽やかな男性の姿。
誰がどう見ても、格好良いといえる
素敵な人だった。
「お母さんの知り合いの息子さんなのよ。」
「お母さん。この前も言ったけど、私はただ里帰りしてきただけで、お見合いする気はないって——」
「わかってる。でもあなたの写真を見せたら是非会いたいって言ってくれてて。一回会うだけでいいから。ね?」
「勝手に写真を見せたの?」
「だってあんた、彼氏の1人も紹介してこないじゃない。どうせ仕事ばかりで、花婿探しなんてそっちのけなんでしょ?」
「私だって……」
「何?まさかいい人がいるの?」
「………」
答えられなくなってしまった。
半年も会ってないなんて知られたら
何言われるかわからないし。
「もういいからほっといてよ〜!」
「一度会うだけよ!明日のお昼だから、あけておいてね!」
「えっ!勝手に約束しちゃったの!?」
「どうせ暇でしょ。」
言いながらお母さんは食器を片付けに逃げてしまった。