〜第九章〜
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〜第九章〜
お泊まりデートから帰ってから1週間。
いつもの日常が戻っていた。
コビーの方はこれまで以上に忙しくなったみたいで、昼休憩にも会えない日が続いた。
少しでも2人の時間を作りたいと思った私は
非番の今日、昼食時にお弁当を作ってコビーの部屋へ来てみた。
彼女とはいえ、やっぱり少し緊張する。
トントン——
ノックしてみるが返事はない。
部屋にはいないみたいだけど、
少し待っていれば戻ってくるかもしれない。
私は部屋の前で待ってみることにした。
前にもこんなことあったな。
幸い、数分待っただけでコビーは戻ってきた。
「ミドリ!」
声がした方を向くと
そこには上半身裸のコビーの姿。
首にタオルをかけて、そのタオルで髪を拭いていた。
私は直視できず目を泳がせた。
「お、お疲れ様。」
「来てくれたんだ。今日は非番なの?」
「うん!お弁当作ってきた。お昼食べちゃった?」
「まだだよ。お腹減ってたから嬉しいな。どうぞ。」
コビーに続いて部屋に入る。
後ろからこっそり盗み見る。
筋肉質な二の腕と、広い肩から腰にかけて
鍛えられた体が露わになっていた。
所々ある古傷でさえ、格好良く見えた。
顔が熱くなる。
「お風呂行ってたの?」
「シャワーあびただけ。今日は朝から訓練とトレーニングだったんだ。」
言いながらコビーはTシャツを着た。
ほっとしたような、もう少し見ていたかったような…
「ミドリが来てくれてるならシャワー浴びておいてよかったよ。すんごく汗臭かったから。」
笑顔のコビーに私も笑顔になる。
「汗臭くってもよかったのに。」
テーブルにお弁当を広げた。
「食べよ?」
「うん、ありがとう。」
会えたのはデート以来だったから
お弁当を食べながら話が盛り上がる。
休みの日に彼のところへお弁当を持ってくるなんて
なんだかすごく“彼女“って感じがして嬉しい。
コビーも喜んでくれてるみたいだし
来てよかった。