〜第八章〜
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〜第八章〜
ダブルベッドを前に固まる私とコビー。
どうしたって意識してしまう。
コビーはカバンを置くと私に向き直って
気まずい沈黙を破る。
「なんか、流れでこうなっちゃったけど…約束するよ。絶対に変なことはしない!」
「うん。大丈夫だよ。」
背筋を伸ばして宣言するコビーが可笑しくて
私は思わず笑ってしまった。
「僕はそこのソファーで寝るから、ミドリは何も心配せずベッド使ってよ。」
「……そんな、一緒に寝たいのに。」
ここまで来て、別々で寝るなんて寂しすぎる。
真っ直ぐに目を見て言えば
コビーは手を前に伸ばして私の視線を遮る。
「あんまり可愛いこと言わないで。その…決心が揺らぐから。」
「……ごめん。」
“可愛い“なんて初めて言われて
顔が熱くなった。
それを誤魔化すように私は荷ほどきを始める。
すると、テーブルに置かれたホテルの案内が目に入った。
「ここのホテル、温泉があるんだって!」
「うん。さっきフロントの人が案内してたよ。」
そっか。
私コビーと同じ部屋ってことで頭がいっぱいになって、ちゃんと聞いてなかったんだ。
「夕食の前に入ってこよっか。」
「そうだね。」
私たちは荷ほどきを終えて
温泉へ向かおうと部屋を出た。
ーーーーーー
お風呂から出るとすぐ夕食の時間になり
ホテル内の食事処で夕食を済ませ
そのままお土産屋などを見る。
特に買うものはなかったけど
あの緊張がまたくるのか、と思うと
なんとなくまだ部屋には戻れないでいた。
ロビーの方ではたくさんのカップルや家族連れがホテルから出て行くのが見えた。
「みんなこんな時間にどこかへ行くのかな?」
聞くとコビーもそちらの方へ目をやる。
「あぁ、花火大会があるって言ってたから、それじゃない?」
「そっか!」
そういえば確かにフロントの人が
花火大会がどうとか言っていた。
「せっかくだし僕たちも行ってみようか。」
「うん!行きたい!」
フロントで場所を聞くと
ホテルから少し歩いたビーチで打ち上がると教えてもらい、そこへ向かった。