〜第五章〜
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次の日。
コビーは任務で海へ出てしまった。
前回は「必ず戻ってくる」って言ってくれたのに
今回は海へ行くことすらも教えてくれなかった。
確実に2人の溝が深まっている。
何がそこまで、コビーをあんな考えに追い詰めてしまったのだろう。
コビーが少し変になったのは…あの遠征の時だ。
朝はいつも通りだったけど、ガープ中将と話をした後にコビーと会ったとき、少し元気がなかった。
きっとその間に何かあったんだ……
でも本人がいない今、確かめようがない。
もう、どうにかしたくても
私にはどうにもできないことなのかも……
「ミドリ、昼食行くか。」
「え?もうそんな時間ですか?」
「何寝ぼけてんだ。もう昼だよ。行くぞ。」
「はい!」
そういえば最近、毎日のようにグレイスさんが昼食に誘ってくれる。
レイラさんとは班が違うから、あまり一緒になることはなく、グレイスさんと2人で食べることが多くなっていた。
コビーと会えない寂しさが紛れてありがたい。
私はコビーのことばかり考えてしまう気持ちを悟られないように
グレイスさんと過ごしていた。
ーーーーーー
5日が経った。
もうコビーは本部に帰ってきているだろう。
今回は怪我はなかったかな。
またあの笑顔で「ただいま」を言って欲しかった。
この日もまた、コビーのことばかり考えていると
グレイスさんに声をかけられる。
「今日は定時で終わりそうか?」
「あ、はい。あとこの書類だけ作っちゃえば上がれます。」
心配かけないように笑顔を作る。
「仕事が終わったら、中庭に来てくれないか?話があるんだ。」
「……?はい、わかりました。」
話なんて、今ここでじゃダメなのかな?
と思ったけど、きっと大事な話なのかもしれない。
改まって何だろう?
気になりつつも、私は残っていた仕事を片付けた。
ーーーーーー
中庭へ向かう。
噴水やベンチがあって、昼間は憩いの場になっている場所。
グレイスさんはベンチに座って待っていた。
「お疲れ様です。お待たせしました。」
「あぁ、お疲れ。」
頭を下げて隣に座る。