〜第四章〜
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次の日のお昼頃
予定通り、目的の島に到着した。
医療班はとりあえず海岸で待機。
そこに連絡係の数名の兵士を残し、
他は全員海賊の捕縛へと向かった。
もちろん、コビーもヘルメッポさんもガープ中将も現場へ行っている。
皆が向かった町の方から銃声や怒号がいくつも聞こえてくる。
もう海賊たちとの戦いは始まっているんだろう。
私たちの出番はないに越したことはないんだけど、それでもいつ呼ばれても良いように念入りに準備をして、緊張感を保つ。
みんな無事に戻ってきますように……
——と、連絡係の兵士に通信が入る。
『一般人の怪我人多数です!医療班は町の東へ援護願います!』
「了解です!向かわせます!」
聞こえてきたのはコビーの声だ。
私は医療器具の入った鞄を手に
医療班の皆と町の東へ向かう。
ーーーーーー
どうやら私たちが着く少し前に海賊が町で暴れていたらしく、町の東には避難している町民たちが集まっていた。
病院の医師たちが怪我人の手当てをしている。
私たちもそれに加わる。
「海軍本部医療班です!手伝います!」
「あぁ、助かります!」
町民たちの周りには何人かの兵士がついていた。
「この辺りにもまだ海賊がいるかもしれません!注意してください!」
「はい!」
迅速な対応が幸いして、命の危機に侵されるような怪我人はいなかった。
一通りの処置を終えて、私は他に見逃している怪我人はいないか、周りを見て回った。
避難する町民たちとは少し離れた建物の影に、何かが見えた。
遠くて見えにくいけど、人が倒れているように見える。
急いでそこへ向かおうと駆け出すと
「ミドリ!どこへ行く!あまり離れるな!」
グレイスさんが後を追ってきた。
「すみません!あそこに誰かが倒れてます!」
「え!?」
近付くと、確かに一人血を流して倒れている人がいた。
「よく見つけたな。でかした。」
「はい!」
グレイスさんが声をかけて処置をする。
意識はあるけど、動けないようだ。
「ストレッチャー持ってきます!」
「あぁ、頼んだ。」
ストレッチャーを取りに戻ろうと走り出したら
目の前に突然大きな男が現れた。
「ほう。海軍にはずいぶんなべっぴんさんがいるんだな。」
「海賊!?」
「ミドリ!逃げろ!」
グレイスさんが後ろで叫ぶ。
腕を掴まれて、逃げようとしてもぴくりとも動かない。
私殺される!?
「見れば見るほど上玉だ。どうせ海軍に捕まっちまうなら、その前に俺と遊んでもらうか…」
グレイスが助けに行こうと立ち上がると
誰かに肩を掴まれ、止められる。
「!!コビー大佐…」
「あなたはその人の手当てを続けて。彼女は僕が護ります。」