〜第四章〜
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〜第四章〜
私の熱は次の日にはすっかり良くなった。
「グレイスさん、おはようございます。」
「ミドリ、体調はいいのか?もう一日くらい休んでもよかったんだぞ?」
「昨日一日中寝てたので、もう大丈夫です!」
「そうか。無理するなよ。」
グレイスさんに紙を手渡される。
「これは?」
「うちの班への軍艦同乗指令だ。海に出るのは初めてだな。」
「はい!」
「急ぎの仕事みたいでな、明日出航だ。準備するぞ。」
「わかりました!」
指令の紙を見る。
ある島で街を占拠している海賊の捕縛が目的。
責任者の欄には「中将ガープ」と書かれている。
ということは、もしかしたら……
ーーーーーー
次の日の朝。
グレイスさんを含めた医療班第13部隊の皆と
船へ必要物資の積み込みをしていた。
初めての本部外での仕事。
私の胸は緊張でいっぱいだった。
なるべく皆の足を引っ張らないように
精一杯やるしかない。
船に乗る兵士の皆さんがやってくる。
「医療班の皆さん、ご協力感謝します!」
その中心にいるコビーが私たちに向かって挨拶した。
隣にはヘルメッポさんもいる。
仕事中の姿は普段あまり見られない。
真面目で凛々しく兵士達に指示を出す姿は
いつもに増してかっこいい。
なんて見惚れていると
私に気付いて、駆け寄ってきてくれた。
「よろしくね、ミドリ。」
「コビー、もう怪我は大丈夫なの?」
「あぁ。問題ないよ。」
「こいつ本当はまだ療養期間中なのに、この任務にミドリの班が同乗するって知って、昨日無理矢理ガープさんに——」
横からひょっこり現れたヘルメッポさんの口をコビーが手で塞ぐ。
「ミドリも元気になったみたいでよかった。」
「うん!あの、私海での仕事初めてで…すごく緊張してるんだけど、力になれることがあったら何でも言ってね?」
「うん。医療班がついててくれるだけで心強いよ。」
「ミドリ!喋ってる暇はないぞ!最後に物資の確認だ!」
向こうからグレイスさんに呼ばれる。
「はい!すぐに!じゃあ、コビー、ヘルメッポさん、また後で!」
「うん!」
「なんだ?あいつ。ミドリの上司か?……なんかお前のこと見てないか?」
コビーがそちらの方を見ると
グレイスが明らかにこちらを睨んでいる。
「やっぱり嫌われているみたいだ……」