〜第三章〜
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4日後。
コビーはすでに自室に戻っていて
任務は休みだけど、事務仕事を少しずつこなしているようだった。
明日は待ちに待ったデートの日。
あと一日、と意気込んでいたのだけど、
夜、帰る時間になっても仕事が終わらない。
今日中に終わらせてしまわないと、明日の休みが潰れてしまう。
「も〜、こういう時に限って〜……」
「ミドリ、まだ帰れないのか?」
「グレイスさん。」
グレイスさんは私が所属する医療班で
同じ部隊の先輩。
いつも何かと気にかけてくれる。
「先に帰るぞ?」
「はい。私どうしても明日休みたいので、これだけ終わらせてから帰ります。」
「そうか。無理するなよ。」
「はい。お疲れ様です。」
グレイスさんは私の肩をぽんぽんと叩いて
部屋を出ていった。
次々と夜勤の人たちが出勤してくる中
私はずっと資料とにらめっこしていた。
ーーーーーー
「終わった……」
仕事が終わったのは朝方4時。
コビーとの約束の時間は10時。
頑張りすぎて頭が重いけど、
約束に間に合うし、少し寝られる!
部屋に戻るとゆっくり寝てしまって寝坊するのが怖いので、医療棟の仮眠室で寝ることにした。
ーーーーーー
「失礼します。」
医療班のもとへコビーがやってくる。
「コビー大佐。何か?」
たまたまそこにいて、迎えたのはミドリの先輩であるグレイスだった。
「あの、こちらにミドリさんはいらっしゃいますか?」
「今日は非番のはずだが。」
「やっぱり、そうですよね……」
「ミドリなら仮眠室で寝てるわよ?呼んできましょうか?」
同じく医療班の女性、レイラが声をかける。
「仮眠室で?あぁ、頼む。コビー大佐がお見えだ。」
レイラは仮眠室へと向かった。
「昨日ミドリはどうしても今日休みたいからと、朝方まで無理して仕事していたみたいで。」
「……え?」
「大佐と何か関係がありそうですね。」
「いや…僕は……」
「もしかして特別な関係ですか?」
「……あなたが想像しているようなことはありません。前に同じ基地で一緒だっただけです。」
「……なるほどね…」
「グレイス!ミドリ、少し熱がある。仮眠室だと落ち着かないから、部屋に連れて行きたいんだけど…」
「わかった、俺が運ぼう。」
向かおうとするグレイスの腕をコビーが掴む。
「あなたは仕事中ですよね?僕が連れて行きます。」
グレイスが返事をする前に
コビーはレイラに続いて仮眠室へと向かった。
「……コビー大佐がミドリをねぇ……」
その場に残されたグレイスは不機嫌そうに眉間にシワを寄せた。