〜第二章〜
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私はベッドの横の椅子に座る。
「心配、かけちゃったんだね…」
「このまま意識が戻らなかったらどうしようって、怖かったよ。」
「ごめん…」
「役目を果たそうと一生懸命なのはわかるけど、もう少し自分のことも大事にしてね。」
「……わかった。気をつける。」
「うん。」
「……あのミドリ、僕明日からしばらく休みをもらえるんだ。怪我が完治するまで。」
「よかったね。久しぶりにゆっくりできるんじゃない?」
「うん。それで…よかったら、その…ミドリの非番の日に、2人で出かけたいと思って……」
これって…もしかして……
「デート?」
思わず頭に浮かんだことをそのまま口に出してしまった。
「いやっ、そんな!大それたものじゃ…でも、一応そうなんだけどっ……あの……」
コビーは顔を真っ赤にして焦り出す。
「嫌、かな…?」
「嫌じゃないよ!嫌なわけない!絶対行きたい!」
「よかった……」
嬉しい。
コビーの方からこんなふうに誘ってもらえるなんて。
「でも、出かけたりして、怪我は大丈夫なの?」
「うん。激しく動かなければどうってことないよ。」
「無理しないでね?」
「ありがとう。」
顔を見合わせて笑う。
ドキドキして、胸がくるしい。
でも全然嫌じゃない。
こんな気持ちにさせてくれるのはコビーだけだよ。
「じゃあ、私そろそろ戻るね。」
「うん。本当にありがとう。今日ずっとついててくれて。」
「私がそうしたくてやっただけだから、お礼なんていらないよ。また明日様子見に来るね。おやすみなさい。」
「おやすみ。」
笑顔で手を振って部屋を出る。
明日もまた会える喜びを噛みしめながら自室に戻った。
ーーーーーー
ミドリが部屋を出てからコビーが食事をしていると、再びドアが開く。
「おいコビー、報告書のことで相談なんだが…」
「ヘルメッポさん。」
「…なんだなんだ。てめぇ、何ひとりでニヤついてんだ?気持ちわりぃな。」
「な!失礼ですよ!」
「いいことでもあったか?ミドリとチューでもしたんだろ。」
「そんなことできるわけないじゃないですか!」
「なんだよ。せっかく2人にしてやったのに。」
「でも、デ…デートに誘ってしまいました。」
「なんだデートくらいで。これだから童貞は。」
「ほっといてくださいよ!」
「行くあてはあるのか?」
「初めての経験なので…」
「よし、じゃあこの報告書の書き方を教えてくれたら一緒に考えてやる。」
「僕は一人で考えられるので、ヘルメッポさんも一人でやってください。」
「そんな薄情なこと言うなよ。お前のせいで俺がやる羽目になったんだぞ!」
「もう、しょうがないなぁ。」
このまま2人は夜な夜な報告書を仕上げるのであった。
〜第三章へ続く〜