〜第二章〜
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それから数時間が経過した夕刻。
窓から差し込む夕日の眩しさに
コビーは眉をひそめて、目を開ける。
「ここは……本部か……帰ってきたんだ……」
だんだんと意識がはっきりしてくると
左手に温もりを感じて、そちらの方を向く。
「ミドリ……」
コビーの手を両手で握り
頭をベッドの端に預けて寝息を立てている。
思わず笑みがこぼれる。
「…ついててくれたんだね……」
その手をそっと引き抜いて
ミドリの髪を撫でると、ミドリも目を覚ました。
「ん……っ!コビー!気が付いた!?」
「うん…ありがとう、ミドリ……」
「コビー!!」
私は思わず寝ているコビーに抱き付いた。
「よかった……」
「ミドリ……」
「あ、ごめん…痛いよね。」
体中怪我しているんだった。
慌てて体を離すと
「…このくらい平気だよ。」
片腕でもう一度強く抱き寄せられた。
胸元に顔を乗せて
そこからコビーの顔を見上げる。
いつもの優しい笑顔がそこにあった。
「ただいま。」
「うん、おかえり。」
2人、笑い合う。
でも急に恥ずかしくなったのか
私を抱き寄せた左腕は離れてしまった。
「ごめん、苦しいよね。」
コビーの顔が赤くなったから
私も仕方なく離れる。
「担当医、呼んでくるね。」
「うん、ありがとう。」
恥ずかしさを隠しながら
私は一度病室を離れた。
ーーーーーー
コビーの体調は問題なく
このまま休んでいれば、2〜3日で動けるようになるだろうとのことだった。
夕食をコビーに持ってくると
ヘルメッポさんが来ていた。
コビーはもうベッドに起き上がっていた。
「お前その回復力どうかしてるぜ。」
「へへ。ご心配おかけしました。」
「コビー、ご飯持ってきたよ。食べられそう?」
「ありがとう。お腹ペコペコだったんだ。」
「だから言ったろ?ミドリ。タフな奴だって。」
「うん。本当に良かった。」
「じゃあ俺は戻るな。お前のおかけで報告書の作成、俺がやることになっちまったんだ。」
「すみません…」
「早く治せよ。あとミドリにこれ以上心配かけんじゃねぇぞ。」
ヘルメッポさんは出ていった。