〜第二章〜
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〜第二章〜
私が本部勤務になって
もうすぐ1ヶ月が経とうとしている。
それなのに、コビーと会えたのはあの1回きり。
食堂へ行くたびに姿を探すけど、いつも会えない。
棟が違うとはいえ、同じ本部で暮らしているはずなのに、こうも会えないものなのか。
あの夜にたくさん話をしたのがとても楽しかったせいで
2年間会わないでいられたのが嘘のように
コビーのことが恋しくて仕方ない。
こんなことなら、コビーの部屋の場所を教えてもらうんだった。
でも仕事で忙しい時に、部屋まで来られたら迷惑かな。
そんなことを考えながら、今日もあまり期待できない食堂へ向かう。
……やっぱりいない。
会いたい。
ーーーーーー
「よう、ミドリ。隣いいか?」
ひとり昼食をとっていると、声をかけられた。
「ヘルメッポさん!どうぞ。」
ヘルメッポさんがいるということは、もしかして!
周りを見回す。
「コビーならいねぇぞ。悪かったな俺だけで。」
全てお見通しのようで
嫌味ったらしく言われてしまった。
「いいんです。でも、あれ以来会ってないなと思って。忙しいんですか?」
「ずっと任務だったからな。事務仕事が溜まってるって嘆いてたぜ。大佐だからな。俺にもよくわからねぇが、やることが多いんだろ。」
ヘルメッポさんもなんだか拗ねたようにラーメンをすすっていた。
「大変なんですね。」
「飯もろくに食えねぇって言ってた。よかったら差し入れでもしてやってくれよ。」
「えっ、でも、どこに行けば…」
「大佐以上は自室をもらえるんだ。あいつは大抵部屋にいると思うぜ?」
「でもでも、いきなり行ったら迷惑じゃないかな……」
「……まぁ怒りはしないだろ。」
「……じゃあ仕事が終わったら、様子見がてら行ってみようかな…」
「5階の13号室だ。」
「ありがとうございます。じゃあ、ヘルメッポさん、お先に。」
「おう。」
今日の夜、夜食を持って行ってみよう。
コビーはおにぎりが好きだから、おにぎりにしよう。
急だし、材料もないからきっとおにぎりくらいしか作れないだろうし。
夜のことを思ってそわそわしながらも
午後の仕事を無事終えた。