じゅじゅさんぽVol.10【致死量の傷】
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虎杖と合流するために私は、LINEにホテルに戻ることを伝え電車に乗り込む。
時間の概要はわかったが、詳しいことまではわかっていない。
呪詛師が絡んでいるのかもわからないまま。
電車に揺られながら、五条悟に事件のあらましと被害に遭った女性のほとんどが催淫剤と幻覚剤を使われていたことを伝える。
しばらくすれば返信が届く。
『了解。引き続き潜入捜査お願いね〜。何度も言うけど呪詛師が絡んでると分かったらすぐに撤退だよ、いいね?』
わかってるよ、何度も言われなくたって。
事件の内容を知り、もう関わりたくないと言うのが正直な感想だ。
知らない男どもに訳の分からない薬を使われて弄ばれるだなんて、想像しただけで気持ち悪いし死にたくなる。
だからこそ、何とかしなければいけない。
「……あ、忘れてた」
ポケットから先ほど男に渡された名刺を取り出しIDを打ち込み、友達の登録をすませる。
夏油馨と登録していた名前を偽名に変更し、メッセージを送ればすぐに既読がつき返事が返ってくる。
レスポンス速すぎんだろ。
メッセージには、今度のイベントの会場と時間が記載されていて、次のイベントは明後日となっている。
タイミングがいいな。
良すぎる気もするが、好都合。
警戒心を解く気はない。
呪詛師がいる可能性も視野に入れて、私はそのイベントに参加すると返信した。
ホテルにつき、渡されたらカードキーで部屋に入り、隣部屋にいる虎杖と合流した。
ベットの縁に座り私を見るなり「よっ」と手を挙げる虎杖の表情は少し強張っている、というよりは深く考えこんで苛立っているように見える。
「聞き込みをしに被害者女性の家を訪問したが、話を聞けたのは一件だけだった。……オマエももう気付いてると思うけど、このイベントサークルはヤリ目的のサークルだ」
虎杖は何も言わなかった。
が、ぎゅっと両の手を握り締めていたからすでにこのサークルの目的は知っているんだと思う。
「催淫剤と幻覚剤を使用していることもわかった。そうやって一時期的に意識を混濁させて犯行に及んでいるんだろう。私がわかっているのはこれだけだ。正直、知りたいことの半分もわかっちゃいない。虎杖は何かわかったことはあるか?」
「……馨と大して変わらない。ただ、代表の名前は聞きだせた。杉野って言う人らしい。あとは、正直オマエを目の前にして言いたくないしこれ以上関わってほしくない、とは思う」
「いいよ、言って。つうか、言え」
「……このサークルの連中、女を女とも思ってない。性欲を満たすためだけの道具として見てる。し、考えられないかもしれないけどサークルメンバーに被害に遭った女性が何人かいるのも分かった。多分だけど、女の子を引きずり込むための人材だと思う」
「……まじかよ」
まさか被害に遭った女性が協力者として回っていたなんて。
嫌な思いを他の人にも味わわせる意味がわからねえ。
だが、それを考えるのは後だ。
今は―――……。
「今度のイベント開催日は明後日だ。私はその中に潜り込む」
「言うと思った。俺は行くべきではないと思ってるけど、止めても行くんだろ?」
「当たり前だ。何も分かんないまま任務終了しましたなんて言えるわけがない」
「じゃあ、俺はすぐに中に突入できるように外で待機してるよ。なんなら五条先生にもすぐに来れる様に連絡だけはしておく」
「え?虎杖は中に入んねえの?」
「下っ端は中に入れないみたい。階級みたいなのがあって入れるのは一軍と二軍って呼ばれてる連中だけ」
詳しく聞けば、どうやらその一軍、二軍とやらはイベントに対する貢献度で決まるらしく、三軍と呼ばれる連中は女の子を呼び込むボーイだと言う。
そして一軍と二軍の中にも役割はあるらしく、主に一軍と呼ばれる連中が輪姦や強姦の実行を担当し、二軍は被害者の酔い潰しや犯行後の事後処理を担当していると言う。
問題になったとしても事後処理をしていれば和姦だと主張するためだろう。
クズ過ぎて反吐が出る。