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その頃、大広間では誰かの「今日は何の話をしましょうか」という問いで、今まで静寂だった空間が崩れた。
そしてオレンジ頭の女性は、隣に座る白髪の男性がぼうっとしていることに気が付いた。
「どうかされたんですか」
「え?……あ、いや……」
「今日は何の話をしましょうか」
ピンク頭の男性が静かに言った。
「今日はアナタの話を聞かせてもらえませんか」
オレンジ頭の女性が言った。
「そうですね、それがいい」
「え?」
ポニーテールの女性は目線を泳がせる。
「いえ、私の話は……私の話はいいんです」
「駄目ですよ」
団子頭の男性が話をしたくないと言う女性の言葉を拒否した。
「先生も言っていたでしょう。一人一つずつお話をするようにと」
「大丈夫ですよ。話してみてください」
誘発されるように、ポニーテールの女性は静かに口を開いた。
その唇は少し震えているようにも見えた。
「私は……」
一度、唇をきゅっと結び下を向く。
が、それは一瞬のことで。
女性は顔をあげると、真っすぐと前を向いた。
「私は―――犯罪を犯しました」
詳しく話をしてほしい、という彼らに彼女は一度だけ頷いた。
そして、長く艶のある髪を結んでいたヘアゴムをゆっくりと外した。