【虎杖悠仁】ときめき
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
それから数か月後
「え、マジで悠仁ウィーンに行ったの?」
「マジっすよ。GWに入ったらすぐに飛んでいきました」
「すげえなアイツ。あんなにぐずぐずなヘタレ野郎だったのに」
「やっぱり告白が効いたんだろうね」
彼等は今GWだというのに、学校に来て反省文を書かされていた。
虎杖を空港まで送り届けてやったことが、学校側に最近になってばれて夜蛾に説教を喰らっていた。
もちろん彼等だけじゃなく、あの作戦に関わった人間全員である。
「はぁ、最悪だ……」
一番ダメージを喰らっていたのは、紛れもなく七海である。
「でも楽しかった!!僕もあんな風な恋をしてみたいなぁ」
「灰原はすぐに彼女できそう」
「え、そんな誉めないでくださいよ夏油先輩」
尊敬している先輩に褒められて嬉しそうににやける灰原。
多分そういう意味じゃないだろうなと、全員が思った。
「てか五条も夏油もよく車運転で来たね。免許持ってたっけ?」
一足先に反省文を書き終わり、窓際で煙草を吸っている家入がそう尋ねた。
「「いや、仮免」」
二人の声に、みんな走らせていたペンを止めた。
「仮免……だと?」
「仮免って高速運転できましたっけ?」
「条件付きでは可能ではあるけど、一般的にはできなかったはずです」
伏黒と虎杖はそんな二人が運転する車で高速に乗っていたわけだが、伏黒の目が死んでいることに誰も気が付いていない。
煙草を吸う女子高校生と仮免で高速を運転する男子高校生のいるこの学校は一体どうなっているんだというツッコミをする者はいない。
なぜならこの高校に通う人間全員、どこか頭のねじが外れていてイカレているからだ。
五月の風が窓から入り込んでくる。
温かい風に包まれながら、誰かの小さな声がそよ風と共に飛ばされていった。
「ときめきてぇ……」