【伏黒恵】Stay, My Darlin'!!
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伏黒の泣きそうな顔を見ながら、少しやりすぎたかな、と思った。
別に私に嗜虐的な性癖があるわけじゃない。
いたって普通の女の子だ。
普通の恋愛をしてきたし、今の彼氏である伏黒恵も大好き。
ならば何故今日はこんなに意地悪なのかと聞かれたら、少々虫の居所が悪いんだとしか答えられない。
任務や同級生との遊びにかまけて全然構ってくれない彼から久々の連絡があったと思ったら、下心全開のお呼び出しで、行ってみたら想像通りの展開で。
苛々してしまったのだ。
けれど苛めてみたらなかなかどうしてだろう。
反応が可愛すぎて癖になってしまいそうだ。
本能のままにむしゃぶりついてくる伏黒をたしなめていたら、以前真希に言われたことを思い出した。
『恵と一緒にいるときの馨は、ドッグトレーナーみたいだな』
『なに、それ?』
聞くと真希は『しつけの悪い犬を訓練し直す人』と笑って言った。
『昨日テレビで観たんだよ』
まさにその通りだと、つい笑ってしまった。
案外向いているのかもしれない。
「馨さん、」
伏黒は私の上に覆いかぶさりながら苦しそうに呻いた。
「なんでダメなんですか」
その姿にきゅんとする。
あぁ、なんかもっと困らせたいな。
なんて。
「私、今、生理なんだ」
嘘を吐いてみた。
このはったりを見抜ける知識なんてこの子は持ちあわせてないだろう。
予想通り、伏黒は硬直した。
いろんな記憶を呼び集めてるのか、両手を開いたり閉じたりしながら空中に視線を彷徨わせている。
「……生理中って、無理なんでしたっけ」
「無理ではないけど、血、出るよ」
私はさらりと返した。
「あんたが思ってる以上に出るから。このシーツも真っ赤に染まるよ」
伏黒の顔がさっと青くなった。
想像して萎えたのだろう。
わかりました、と静かに私の上から退いた。
びびったな、と心の中でからかう。
度胸がないから辞めたのだ。
簡単に言うと我が身可愛さから。
なんてかわいい男の子なんだ。
これが秤や虎杖、乙骨だったならば、女性の体調を案じて身を引くのだろう。
狗巻はちょっとわからない。
それはそれで楽しそうだな、なんて言い出しそうだ、もちろんおにぎりの具で。
「まぁでも、何もしないのもかわいそうだから」
私は上半身を起こして伏黒に言った。
「舐めてあげようか。そこ座ってて」
その時の彼の顔と言ったら!