【虎杖悠仁】ときめき
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次の日。
伏黒達は屋上でご飯を食べていた。
伏黒から今日の虎杖の様子を聞く五条と夏油は、「元気がなかった」という伏黒の言葉に驚きを隠せない。
誰がどう見たってお互いにお互いの事が好きなはずなのに、なぜ失敗に終わったのか。
考えても考えても理解ができずにいた、彼らの耳に屋上の扉が開く音が聞こえた。
やってきたのは憔悴しきった虎杖の姿。
その顔には生気はなく、今にもここから飛び降りて死んでしまいそうだ。
死ぬためにここに来たのではないかと一抹の不安が彼らの胸に宿る。
「ゆ、悠仁?」
流石の五条も目の前で死にそうな男をからかうことはできないらしく、肩でも外れたのかと言いたくなるほど下がる肩を抱きしめ、地面に座らせた。
いつも明るく元気で陽気な彼が今はその真逆のオーラを放っている。
「馨と何かあったのかい?」
夏油の言葉に、虎杖の両の目から涙が溢れんばかりに零れる。
それを見た五条がぼそりと「ナイアガラの滝」と言い、吹き出しそうになる衝動を抑え夏油は五条の頭をはたいた。
決して笑っていい場面ではない。
だばだばと涙を流しながら、それを拭う事もせず地面に倒れる。
「ああああああっ!!聞いてくださいよ〜〜っ!!」
「うんうん聞く聞く。どったの、悠仁」
子供のように泣きじゃくる虎杖の頭を五条は優しく撫でる。
伏黒もいつもと様子の違う同級生に近づき、背中をさすってやる。
「僕はどーすればいいんだろぉーーーっ」
「一人称が変わってる。それほどショックな事が……!!」
「夏油先輩、虎杖慰めんの手伝ってください」
「どうしたらいいか一緒に考えるから、言ってみろって」
珍しく五条がしっかりしている。
地面に突っ伏す虎杖を起こす。
まだぐずっている子供に五条は持っていたポケットティッシュを渡してやった。
「五条先輩、ティッシュとか持ってんすね」
「恵は俺を何だと思ってんだ。つか、今そんな事どうでもいいだろ」
「正論嫌いの悟が正論を言っている、だと……⁉」
「ふはっ」
思わず虎杖は笑ってしまった。
これが計算なのか天然なのかはわからないが、泣いていた虎杖が少し笑ってくれたことホッと胸をなでおろす3人。
「で、何があったの?」
と優しく尋ねる夏油に、虎杖は昨日の事を話し始めた。