【七海建人】男女別々青春トークのすゝめ
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――七海建人side――
えっ、あれダメだったのか?
私、最低だった?
嘘でしょう?
スプーンを持つ手がカタカタと震えた。
ドリアは半分も減ってないけど、もはや食欲なんてゼロに近い。
血の気が引いていく私を見ながら「でも、そうかぁ」と灰原が感慨深げに呟いた。
「七海もとうとう卒業かぁ。どうt「やめろ!口に出して言うんじゃない!!」」
ガタッと立ち上がりかけたところに、「そういえばさ」と夏油さんが入り込んできた。
「私、前に1回ちらっと七海の彼女見たことあるけど、結構レベル高かったよ」
「いつ見たんですか?」
「先々月。駅前で一緒に歩いてた」
「マジで!?」
全然気づかなかった……。
「おい、可愛かったのか、その子」
真剣な顔で尋ねる五条さんに、「うーん」と夏油さんは首を捻った。
「顔は覚えてないけど、巨乳だった」
「マジか。さすがだな七海。有言実行か」
「ちょっ!!何言ってるんですか!!」
五条さんの口を左手で塞いで叫ぶと、ミシッと嫌な音がして思わず口を噤んだ。
恐る恐る視線をズラすと、馨の右手に握られたフォークがありえない角度で反り返っていた。
きゃいきゃい桃色に騒ぐ隣のテーブルの中、彼女だけがどす黒いオーラを放っている。
「す、すみません……」
「ん?何突然謝ってるんだい、七海」
「なんでもありません!!なんでもないことはありませんが、とにかくすみません!!」
「はぁ?」
混乱している夏油さんに「違うんです!」と必死に掴みかかった。
「私、彼女のことが好きなんです!」
「おいおい、私に言ってもしょうがないだろ……」
「いや、聞いてください。すっごい良い子なんです。幸せなんです、私」
「それは……よかったね」
「優しいし、笑った顔とか本当可愛いんです。天使みたいに」
「天使」
「そう、天使です!!」
「じゃあナース服とかも似合うのか!?」
空気を斜め上にしか読めない五条さんが、目を輝かせて聞いてきた。「は?」と声が出るけれど「まじかー」「レベル高ぇー」という夏油さんと灰原の声にかき消される。
「え、いや、あの……」
あまりのショックに固まっていると、五条さんの口から「やっぱ一度は憧れるよな。彼女のコスプレ」なんて恐ろしい台詞が飛び出してきた。
「僕はセーラー服とか来て欲しいなって思います」
「メイド服とかも王道だけどいいよな」
「猫耳も外せない」
「朝食とか作ってくれるとうれしいですよね」
「分かってんじゃん伊地知。ほらぁ、起きなさーいってベッドまで持ってきてくれんだよな」
「それで、あーんって食べさせてほしい」
「でも究極のコスプレって言ったら、やっぱりアレだよな」
「「「裸エプロン!!!」」」
「は、裸エプロン……?」
思い思いの方向に人差し指をビシッと向ける伊地知君以外の3人。
自分の顔が引きつったのがわかった。