3
あなたのお名前をおしえて
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
父親は行方知らず、母親は不慮の事故で死んだ。物心つく頃にそう云われ、それを受け入れた。両親がいなくて辛くて寂しい思いをしたかと云えばそうでもない。育ての親は木の葉で一番偉い火影様である猿飛ヒルゼンに厳しくも愛情持って育ててもらえた。
5歳から医療忍術や自分の能力を開花させるべく伝説の三忍の綱手様…お師匠様に馬鹿みたいな怪力の入れ方も教えてもらえた…厳しくも厳しいしかなかったが母親の様に思えた。シズネさんもお姉さんってこんな感じなんだと勝手に思っていた。
修行が終わってからは慌ただしく、アカデミーと下忍をぶっ飛び中忍になった。中忍以上の知識、医療忍術がすぐに活かせられた。試験はパスだ。そしてなにより
しかしチームメイトはもちろん周りからは第一印込みで良く思われていなかった。"火影の七光り" "3 代目贔屓"だなんて常に云われた。
『俺は結局立場でしか見てもらえてない、俺は俺自身認められる力が欲しい、大人よりも大きい声を手に入れたい…強くなりたい。』
と泣きつく時もあった。その時は決まって…
『お前は芯が強い、他人に思いやる気持ちがある。ナナミの声はワシにしっかりと届いておる。』
と励ましてくれた。
そんな中また
『は…?うずまき、ナルト?』
里で有名な問題児であるうずまきナルト。がそこにいた。
俺はワケも解らないという表情を浮かべ。隣に並んだ俺に向かってナルトも苦瓜を噛んだかの様な顔で
『げ、ヒーキのナナミかよ…』
その言葉を聞いてから左フックをかますのに数秒もかからなかった。もみくちゃでデタラメなケンカをしてジジィにゲンコツをくらってからこう云われた。
『お前らは今日から兄妹として暮らすことを命ずる。』
『は?』『はァ!?』
正気か?状況把握出来ていない
はじめこそお互いギスギスし、お互いの顔を見るのも嫌で…そんな俺は空間移動の能力を応用し部屋を勝手に一つ増やしたりと分厚い心の壁を張り合っていた…が数ヶ月後、任務を終えギクシャクな家に帰宅する。
『……お前、今日……帰り遅かったな。』
『そりゃすんませんね。これからはちゃんとほーこくすりゃいいっすかねぇ?』
『…っ、そうじゃなくて!』
両手で自身の髪の毛をわしわしかき立てる。なんか苛立っている素振りだ。
しかし何に苛立ってるのか皆目見当がつかず俺は自分で作った部屋に入ろうとした瞬間…腕を掴まれた。
『お前が
心配?俺を?コイツが?俺は思わず吹き出し笑いをしたのを今でも覚えている。この時初めてお互いの思っていることを吐き出したんだよな…
ナルトも俺も"ひとり"だったから誰かを心配し、誰かに心配されるなんて感情を抱けなかった…
『オレさ……ずっと一人だったんだ誰にも心配してもらえなかった…だから……お前がこうも血まみれで……正直怖いと思ったってばよ。』
目をそらし紡がれたその言葉は、子供らしくて不器用でなにより本音だった。
ああ―こいつ、俺と同じだ。孤独が骨の髄まで染みて、泣き方を忘れた
『心配させるような事はしてないさ、それに…これ、返り血だ…。』
『ヒッ…。』
その晩から俺らは"兄妹"として会話をし始めた。
上忍になった頃にカカシ先輩率いるうちは一族の"生き残り"のうちはサスケ、アカデミーで上位成績を出した春野サクラ、そして我が義兄うずまきナルト。
ナルト、サスケとアカデミー時代は接点は少ないにせよすごく犬猿の仲だし、サクラちゃんの恋うつつにならないようにと見守っているのもなかなか大変だった。
顔を合わせば"元"チームのメンバーからは哀れんだ目や慰めの言葉を何故かもらっていたがでも思ったほど哀れな仕事ではなかった―
だってほら。目の前にいる
「ナナミっ!!!」
「ナルト…。」
「お前…。」
つかつかと俺の元に歩み寄ってくる。一歩一歩に重みを感じる。そう…思み。そして俺の目の前で止まる。
「…えっ」
気づいたら抱きしめられていた。
あ、いつのまにか身長抜かされていたんだな…少し胸も広い。肩幅も…。
「戻ってきてくれてうれしかった。」
「ははっ、そう思ってくれたんだ……ありがとう。」
「でもさ…また戻んだろ?この
「ナル、ト?泣いてんのか?」
思いっきり鼻を啜って声を震わせナルトは云った。泣いてない。と
「バァちゃんから聞いた、お前暗部、やってたんだな…」
「っ!」
「俺が無理やり聞いたんだってばよ…。今更責めるつもりもない。」
クソババァ…絶対に云うなって云ったんだが。
でもナルトがここまでひそひそ声で俺に云ってきている。それを無下にするほど俺は馬鹿ではない。俺は黙って且つナルトとの会話に集中する。
「幻滅したか?それともここで説教?」
「んなこと…したいけど今はそこじゃないってばよ。」
あ、したいんだ。
でもそうだよな?血はつながってはいないけど5年も一緒に暮らしてきたし。ナルトと…兄貴と一緒にいながらも暗殺をし続けた時もあった。
隠してきたのに師匠がなんか口を滑らしたんだろ…俺がもっと強くなったらブッコロス。
「俺さ、ずっと里ののけ者にされてきたじゃん?」
「ああ、そうだな…正直俺も里のみんなと一緒だったさ。」
「だよなぁ、はじめ俺と顔を合わせた時のこと覚えてるか?」
背中にずーん。と効果音がつくほど見て分かる程、本当に悲しむ兄を見て俺はクスりと笑った。
「それでもお前は俺にいろいろと教えてくれたじゃないか!」
「俺が…?」
「そう!俺は任務遂行人間だった。師匠もアレだし真面目に生きてきた。だけど…お前と出会ってから自由を知った!」
ナルトの友人達から相棒との散歩の良さを知り、買食いの楽しさを知り、将棋の奥ゆかさを知った―
俺は如何しても型にはまってしまうタイプだった。
だけど、お前のお陰で型にはまらなくなった。
「散歩は楽しいし、買い食いも楽しい。、将棋も好き、おいろけの術はいまだ使い道がわからない…それでも今ある俺の人間味を引き出してくれたのは紛れもなく
抱きしめてる彼は俺の耳元で嗚咽を…
「いかないで…くれよ…!」
嗚咽こみ俺に懇願する。
散々昔話を語って強がってきたけれど…俺だって木ノ葉を捨てたくもないし、なによりナルト…
「兄貴と離れたく、ないよぉ…。」
それでも俺は、自分のちゃんとした出生を知る最大のチャンス。そしてアレンの世界を、大好きな世界を救いたい。
あ、もちろん原作の域を超えない範囲でね?すこしでも被害者なんかだしてたまるかって。こと。
「俺、満足したら、世界を救えたなら必ず帰ってくる。」
「ほんとか?」
「ああ、その間ナノちゃん達をよろしく。」
―そして
「火影にでもなって待ってろよ。」
「…おうっ!ゼッテーお前より強くなって里中に認めてもらえる火影になって待ってるてばよ!」
お互いの握りこぶしをコツンと重ねる。
そして俺はもう一度抱きしめる。
「ほんとに、ありがとう…!俺の兄貴になってくれて!」
俺はそのままアレンのところに向かう。
あれ、なんだか目頭が熱いや…。
「ナナミさん…本当にいいんですね?」
「ああ、もちろんだ。」
ぽろっ。涙が頬を伝う。
走馬灯とはこの事か。先程の半生を思い返すよりもぶあっと思い出が溢れかえってくる。決意が揺らぎそうになるくらい…。それでも俺は自分の判断が間違いだとは思わない!
くるりとみんなの方に向き直り両掌を合わせる。
最初にアレンと教団に行く時とまったく同じものだ、懐かしいな。
「それじゃあ木の葉のみんな!また会う日まで!」
合掌した掌を地面につくと淡い光が俺らを包み込む。
時空移動する際ナルトが大号泣してるのが見えた。俺も多分ひどい顔してるな、こりゃ。
次に目を覚ました時、俺とアレンは教団に着いていた。
「…二人とも…?」
「「あ…」」
司令室、俺らのリーダー。コムイ・リーのオフィス。の机の上だった。
あゝデーアよ怖がらず素顔を見せよ
心が痛むなら包帯を巻きましょう
12/12ページ
