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翌朝、昨日の天気が嘘のようにカンカン照りだ、そして今朝ナノさんのもとにナナミさんが意識を戻したという一報を受け僕とナルトさんは彼女がいる病院にと向かった。
昨晩はナノさんが夕飯をご馳走してくれた。そして床に布団を引くタイプのをご用意してもらった。ナルトさんも僕の隣に布団を引き横に並ぶ。そわそわする彼からダダ漏れる雰囲気…どうやら積もる話があるようだ。ナノさんは仕事があると云いこの場にはいない…―つまり、綱手さんが云ってた通りにナルトさんと男二人だけの空間になったのだ。
「なぁ、アレン…ナナミはさ、そっちでうまくやってるか?」
先に話を切り出したナルトさんの話題は、ナナミへの心配事だった。
「…彼女すごく仲間思いですし、こっちで交流を増やしてますよ。みなあの人のことを慕ってます。」
彼は安心したのかひとまずのため息を漏らす。ナルトさんの悩みの種がひとつ消えたみたいでよかった…あれ?ふとよぎる疑問。ナルトさんの両頬には三本の線が引いてある。ナナミさんには顔には何もなかったはず…
そう云えば彼らは血がつながってないと聞いた。
聞いていいことかと悩んだが、好奇心に負け聞いてしまった。
「ナルトさん…ナナミさんと血が繋がってないんですよね…よければどうして家族になったか聞いてもよろしいですか?」
目を丸くして驚いた彼はふっと小さく笑った。
天井を暫く仰いだ後口を開く。
「俺とナナミが会ったのは、アイツが6歳になる前の頃だった。火影のじいちゃん…っとアレンにとっては3代目火影と云えばわかるか?」
ナナミさんやパンフレットとか写真でみた、優しそうで、でも目には強い力を宿しているおじいさんの事だろう。
僕は頷く。
「そのじいちゃんに呼び出されて、当時俺はやんちゃだったからまーた怒られるんじゃないかと思っていたけれど、じいちゃんの後ろから出てきたのがアイツっだったんだ。」
そこで彼は急に3代目火影さんからお前の兄妹だ。と云われた。
別に血縁も遠縁さえ関係でもない2人。突如一緒に暮らすことを強いられたのがきっかけらしい。
「始めの頃はケンカばっかだったんだよ…あー見えてアイツ真面目だし俺の生活態度が気になると云ってはケチつけてくるしさ…殴り合いのケンカになるとアイツ馬鹿みたいに強いし………しかも!急に2年も家を開けたと思ったら下忍になって帰って来るし……あの時全然羨ましいとは思ってないと口では云ったもの…本当は羨ましかったってば…」
「下忍?」
「俺ら忍者は階級があるんだよ。忍者になるべくガッコーに通ってそこを卒業して忍者になれると見習いの下忍、その上に中忍、上忍ってなってるってばよ」
うん?忍者ってあのジャパニーズNINJYA!?
え!?
「忍者なんですか!?」
「うぉお!!!びっくり!!!」
驚きのあまり飛び起きた。
つまりあのレベル2と交戦していた時のあの妙技は忍者ならではのニンポウって云うものかな。
僕は旅先の中でも師匠の知人の家や図書館に連れて行かされ文字の読み書きを学んだ。
その時マザーの家でバーバにおすすめされた本、イギリス人作家が日本に訪れた時忍者や侍に会いそれらを自分ならではの物語に仕立てていて、その話にサムライ、ニンジャとか出ていた。ハズ。
「ナルトさんってすごいんですね!」
「いやぁ…それほどでも…ってここにいる村の奴らだって忍者だし術だって使えるってばよ?」
「そうなんですか!?」
お前、ナナミからなんも聞いてないんだな。と若干憐れみを込めた眼差しで見てくる。
そりゃあナナミさん自身は忍者だって聞きましたけれど、兄もましてや里中にいる人たちも忍者だとは思わなかったです。
「でも、アレンみたく他所から来た人にとっては珍しいかもな。」
にひひと意地悪に笑う。あ、この笑い方少しナナミさんに似てる…
血が繋がってないなんて云いましたけれど、2人がそれぞれの思う気持ちや、ほんの少しのわずかな手振り身振りが似ている。
脳裏にリア姉さんが浮かぶ。
リア姉さんもマナの養子だってだけで僕と本当の兄弟じゃない。一緒に過ごしている時間は短かったけれど、再会した今僕らもこの2人みたいな絆が深い姉弟になれるのかな。
「おーいアレン!ダイジョーブか?」
どうやらボーっとしてしまったようだ。
ナルトさんは掌をひらひらと僕の前で揺する。
彼は今日は色々あったし疲れたんだろうな。と云ってくれた。確かにそうかもしれない。
リア姉さんに対する思いもあるけど、今日は色々あったし色々話を聞いていたので疲れがたまっているのかもしれない。
そこで僕らはようやく寝ることにした。
そして、冒頭に戻るのであった。
ナルトさんは少し軽い足取りだった。意識不明の妹が無事だという知らせは彼の足もとを軽くしたのであった。
僕はここで彼女の
「昨日も云った通り、確かに怒ってたさ…今もまだ…だけど、もう何も聞かねぇし、何も云わない。」
清々しい表情で伝える彼を見て僕はその言葉を聞いて一安心した。
僕らはまた病院へと足を進めた。
僕の頭の上にはティムとガルが嬉しそうに飛び回っていた。
ガルは特に元気で、ナルトさんと同様。ご主人様が元気になったという知らせはこの子にとってもうれしいらしい。
ふと、昨日会ったサクラさんの言葉を思い出す。
―あれ…これおそろいなの?
確かに、神田や門番の前で飛んでいたゴーレム達とは形が違うなとは思っていた。
僕のティムは師匠からの預かり物だし、支給品とは到底思えないこのフォルム。確かに似ている。てかソックリ。
あと、ガル以外にも似ているものがある。それは団服だ。
僕とナナミさんの団服は出来合いのものをサイズを採寸し直して作ってあるみたいだ。僕の団服に薄いピンク色のレースがあしらわれ、ボタンではなくファスナーしたナナミさんの団服。
顔を除けばなんだか双子みたいな格好だ…。
そう考えていると妙に恥ずかしくなり、顔が熱くなる。
「どうしたんだってばよ…顔赤くさせて…」
「へっ!?そそそそそんなことありませんよ!」
「そうかー?」
じとーっとナルトさんに見つめられ、僕はとっさに顔を逸らした。
嬉しいことに彼はこれ以上問い詰めてはこなかった。助かった…。
*
病院で受け付けを済まし、僕らは看護士さんから教えてもらった病室へと向かう。
ナルトさん、なんやかんや云いつつも少し強張った表情を見せる。緊張しているのか。
すっかり慣れたのかティムはナルトさんの頭の上に乗っかている。そし自身の尻尾をぺちんとほっぺに叩き込む。
「わーってるよ…うん、わかってるってばよ…」
覇気のない言葉…だけど彼は自問自答しているように思えた。
僕は苦笑を浮かべながらも、いつの間にかたどり着いたナナミさんの病室の前で、ナルトさんの元気のなさそうな背中を軽くたたいた。所謂ハッパをかけたのだ。
「ナルトさんがそのままですとナナミさんはもっと悲しい気持ちになってしまいますよ…?」
俯いたままのナルトさんは沈黙を続ける
「ほら、笑ってくださいよ。今の彼女にはきっとナルトさんの笑顔が必要なはずですから!」
この状況だと今は仲間より家族の方が有利そうだ…どこか悔やむ自分を押し除け、扉をノックする。
そこからは普段の彼女より少し元気がないが返答があったのを確認してから扉を開け、ナルトさんを誘導した。
彼は重い足を一歩病室に踏み入れたら、あとは吸い込まれるかの様に室内に入って行った。
僕はそれを見届けると、その場を引き返そうとしたら髪を思いっきり引っ張られた。くそいたい、誰だはげるじゃんか。
ひりひりする後頭部をさすりながら、引っ張られた方向を確認すると体から湯気が立っているガルがいた。
あの湯気はきっと何かについて怒っているからだろう。しかし、一体何に。疑問符が溢れてくる。
そうこう考えている内に病室からはまだたどたどしいがナルトさんと本調子ではないけど必死に言葉を紡ぐナナミさんの声が聞こえた。
僕にとってはナナミさんが無事な声が聴ければそれでよかった。よかったはず…。だからこの場を去ろうとしたのだ。
僕も仲間として…これから守り抜かなければならない仲間として声をかけたかった。だけど、この状況はナルトさんとふたりきりにさせた方が妙案だと考えていた。
「今は兄妹水入らずなんだし…僕なんかはいらない方がいいんだよ」
嘘…。
そして僕の気持ちを知ってか知らずか、ガルは僕の背中を体全体で押して病室に入れようとする。
たかがゴーレムなのに普通の人間並みの力でぐいぐいどんどん押されていく。この強引さは少しばかり飼い主に似ている…
結果、僕はガルの強引で病室に踏み入る事が出来た。中に入ったら少しやつれているが、僕の顔を見て目を見開き弾んだ声で僕の名前を呼んでくれた。
何でだろう…すごく嬉しいや…。喉と目頭がじんわりと熱くなっていく。
僕はぐっとこみ上げる何かを堪えて、僕なりの目一杯の笑顔を彼女に送った。
「おはようございます!」
目一杯の笑顔の仮面
諦めて。いたその笑顔はやっぱり僕の一番の元気の源でした
