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隣にいるアレンはこの地下水道に響き渡るほど大きな声で欠伸を目一杯かく。俺は眠さより…
「だいぶ遅くなりましたね。」
「この嵐で汽車が遅れましたから…。」
トマの云う通りに外は雨が降りしきり、雷も轟き、木々がしなる程の強風…トマの云う通り嵐だ。
なので汽車も遅延…そりゃぁ鈍行な汽車旅になってしまったので体が凝り固まってしまったのだ。
アレンの手にはララの儚げに光るイノセンス。
「もう真夜中だなあ…回収したイノセンスはどうしたらいいのかな。」
アレンの小さな疑問でも、そりゃあもう懇切丁寧に教えてくれるトマ。彼が云うには、科学班なら誰かしら起きていると教えてくれた。まぁあの室長だ、多分みんな残業させられてるんだろうな…可愛そうに…。
俺らは取り敢えずイノセンスを科学班に渡して各々の部屋で寛ぎたい。そう思っていた。が、それにしても…なんか忘れてねーか?この先なんかあった気がしたけど。
「どうしたんですナナミさん?立ち止まって…」
「いや…何も…けどなー?」
「ほら、早く事を済ませちゃいましょ!ゆっくりしたいですし。」
アレンに背中を押され俺は重たい足を前に進めた。
…本当に何かあった気がするんだよな…なんか大変な…壊滅的な…かいめつ…?
なにか思い出しそうなその時だった、なにか足元に落ちてきた…あれ?デジャブ?足元を見て俺とアレンは顔を見合わせてもう一度下を見てみる。
「リ、リナリー!?」
アレンと声が重なる。俺は急いでリナリーを抱き上げるが…気絶しちまってる…あのリナリー嬢だよ!?彼女がこんなことになるなんてよっぽどの事じゃなきゃ無理だろ?
焦りつつも現状を把握しようとした時、誰かの声が聞こえた…それは…
「も戻ったかナナミ、アレン…」
「ごめん班長殿〜リっちゃん落としちゃった…」
我らの頼れる科学班班長ことリーバーとリナリーの友達らしき人…確かアレンの姉ちゃんって爆弾発言した人?確かアメリアさん…だっけ?よく見ると儚け系美人さんだな…って!違くて!リナリーの安否や!彼女の脈拍を測っている最中にアレンがどうしてこうなったか聞く。そりゃあ…だってコムリンが…うん?
「に…逃げろ…コムリンが来る…。」
一気に走馬灯のように駆け巡る記憶。
そう…黒の教団総本部であろう場所が壊滅的な危機に陥った事件…
―ドカン
「来たぁ」
変態シスコン眼鏡野郎が造ったポンコツメカがコーヒーを飲んでしまって壊れたことによって大暴走する羽目になる…アレだ!
壁をぶっ壊して現れたコムリンⅡ。過去コムリンはユウ様によってぶった切られたと聞いたが…これ実物見ると結構でけーぞ…どこかの機動戦士、とまではいかないが、とにかくまぁまぁデカい。さっさとこいつを破壊しなきゃな…けど今ここで
確かこのポンコツ、コムイの頭脳を取った優れたロボットで走る速度も速かったはず、なんとか足止めくらいはせんとな。
俺は直ぐ様
『発…見!リナリー・リー アメリア・ウォーレス アレン・ウォーカー うずまきナナミ!エクソシスト4名 発見』
ターゲットを捕捉するが動きを封じている為動けない…今のうち移動しなければ…どっちみち半径800m離れると発動が自然と弱まり解けてしまうので今の内だ。
「みんな急げ!イノセンスもそう持たない!」
「あ、ああ…だけど気をつけろっコイツはエクソシストを狙っている。」
「僕ら!?」
アレンは目を白黒させる。そりゃ狙われると聞いて驚かないのが可笑しい。コムリンはエクソシストのメンテナンスの為に発明されてんのに"今は"暴走してある意味敵になっているんだ。しかも捕まれば手術されてしまう…うっ恐ろしい。
アメリアさんを先頭に走り距離を離す、確かリナリー曰く、彼女は団員としては長く暮らしているらしい。そりゃ教団内の地理を熟知してら。ややアレンさんは不安げな眼差しを彼女に向ける。が、すぐに切り替えアレンはリーバーに質問する、なぜこうなったか。
リーバーは真剣な面持ちで話し始める…内容自体そんな真面目ではないんだけどな。
終わることの無いサービス残業、転職を考える
唯一の救いは娘や妹のようにかわいらしいふたりの天使達が労ってくれる事…。
なのにトップで自分らの上司はヘンテコなメカや発明をすることにご執心。今回もまさに
「ジャーン♪我が科学班の救世主こと『コムリンⅡ』でーす!!」
前作…もとい前科が有りまくる巻き毛室長の事だからきっとろくでもない事が起きると思っていたが、尤もな理由をへつらうものだから今回こそはと気が緩み信じ切ってしまったのが…和気藹々としてしまった空気に…。
「兄さんコムリンてコーヒー飲めるの?」
頭脳明晰で彼の意志をプログラミングしたって機械はコーヒーを飲まない。そう創作者は告げる。が妹の言葉を信じ確認したと途端乱暴狼藉、哀れコムリンⅡは愛しの妹の首元に注射を刺す、なんの薬剤が入っているか知らないが彼女は倒れてしまった。
大事な親友を救おうと応戦するアメリア。過去作を知っている者だから破壊せねばと動くもの、コムイがアメリアの腰に抱きつき攻撃を阻止した。
何度も振り払おうとするが、うまく振り払えずその間にコムリンが大暴走し始めて…
今に至る―
「……というワケだ、悪いな…こんな理由で。」
リーバーはげっそりしながらそう説明してくれたが正直アホくさっ!(きっとアレンもトマも同じことを思っているだろう…)
そんな中アレンは俺におぶられたまま目を覚まさないリナリーを心配そう彼女は平気なのかとアメリアさんに聞く、どうやら麻酔を刺され、そのせいで寝むってると云う。ホント麻酔でよかったなリナリー!もしかしたらアイツの事だから変な薬だったかもしれんぞ?
ふとリーバーが長い溜息をつく。楽になりたいと思ったバチかな?と。
「え?」「…?」
リーバーの言葉で疑問符を浮かべる俺ら、アメリアさんまでも可愛らしく小首を傾げる。
エクソシストや探索部隊は命懸けで戦場にいるのにこんなフザケタことに巻き込んで申し訳ない、と…まぁ確かにな…と皆思うところもあるが責めるわけにはいかない、なんせ彼らだってエクソシスト同様違うのは役職なだけでみんな命がけで働いているのは確かだ。
「悪いな、おかえり。」
そんな心のゆとりなんか持てない彼ら科学班なのに笑顔で迎え入れてくれた。それだけで俺らは構わない!先を走るアメリアさんも少しだけ後ろに振り返り笑顔で迎えてくれた。
隣を走るアレンが先程からずっとボーっとしたままなのでリナリーを落とさないよう肘で彼をつつく、ハッと我に返り。
「え…あっはい!」
「何だよもしかして任務の傷が痛むのか?報告は受けてるぞ。」
「そーよ、ケガしたんでしょ?」
ふたりはアレンに質問攻撃を浴びさせる、当の本人は苦笑いしながら平気と云い張る。あはは愛されちまって〜。
ようやく開けた場所に出る事が出来たと思えば横から大勢の声が聞こえた…エレベータみたいな機械に乗っている。皆さんチリ毛になってますが…―とすると、そろそろですよね?
「リナリィーまだスリムかいーーー!?」
大人げなく叫ぶイケメンな…コムイは身を乗り出しながらそう叫ぶが…すべての元凶はアンタだろ?
刹那―壁を突き破り
ジャキッとあのエレベーターみたいな乗り物から大砲が出てきた、そもそもエレベーター昨日のみならそんな機能いるの?どうやらあの大砲でコムリンを撃つつもりだが……
大砲を操作していたジョニーの行動に制止をかけるコムイ、それがどうやらよからぬ方に…レバーが引かれる音と共に弾が放たれた。が!
「何しやがるてめェら!!俺らを撃ってどうするんだよ!!リナリー落とすとこだったぞ!」
「反逆者がいて…」
「ナナミちゃん!落としたら減給ね!」
「げーーっコイツなに云いやがる!」
手元が狂い全方位に乱発する。AKUMAの弾丸も怖いが普通に大砲…というかガトリング砲に近い弾を避けるのも中々スリリングだ。なにせ仲間からの攻撃だからな。
しかしどさくさに紛れおめぇの妹を守ってるってのに酷い言い草だ。
なにやらエレベーター上で揉めてるみたいだ…落ち着いたと思ったら何故か荒縄で縛られたコムイが大砲の上に乗っかっていた。まぁ何するかわからんから縛っといた方ががいいだろうと…俺らが思っていた束の間…
―アレンの対AKUMA武器を治してあげろ。
まさかの発言でアレンは顔面蒼白…そんなアレンを余所にコムリンのターゲットは彼に絞られてしまった。残念だ、君が犠牲になるなんて…
「そんなこと云ってないで助けてくださいよ!!犠牲ってなんですか!?」
「いいじゃん、いつも俺を読心術してる罰だと思え。」
「ほげー!まさかこんな形に裏目に出るとはー!」
―ガシッ
そうこう騒いでいる内にアレンの足がコムリンに掴まれ、引張られる。
必死に床に這いつくばり抵抗するアレンを余所目に…
「さあ ナナミちゃん!コムリンがエサに喰いついているスキにリナリーをこっちへ!!」
「エサ…ってお前。」
「あんたどこまで鬼畜なんだ!」
人としてどうかしてるコムイに鋭く反論するリーバー。流石にそんな人物に俺の背中で眠る大事な仲間を渡したくはない、かと云って"手術手術"と愉快なリズムでアレンを"手術室"もとい機械内に入れ込もうとするコムリンも容認出来ない。
流石に気味が悪いとアレンがイノセンスで破壊しようとするが……反逆者はまだこりなかった…。
―プス
「ふにゅら?」
生"ふにゅら"頂きました!…じゃなく!
アレンがイノセンスが解かれ痙攣し始めた。その原因は……
「吹き矢なんか持ってたぞ!」
「う…う…奪えーーーーっ!」
「「「「ラジャー!」」」」
流石に頭にきた俺はそう叫べば科学班総動員によるフルボッコが行われる。吹き矢は押収されたようだ。
ふと微かだが声が聞こえる…声がする場所を探せば…コムリンに収容される寸前のアレンからだ!吹き矢の麻酔が体に回ってきたらしく脱力し呂律がうまく回ってない。
「リナリーとアメリアをちゅれて逃げてくらしゃい…」
「アレン…」「お前…何云って…」
―イーーーーーーン
無情に扉が閉まる。
「ぱやく…」
アレンはそう云い残してコムリンに収容されたが、寸前のトコ、リーバーがアレンの団服の裾を握って、そのまましがみついている。
『アレン・ウォーカー収容完了しました』
「アレンンンンー!!!」
コムリンはアレンを収容し立ち上がり四つん這いにになりながら此方に近寄ってきた。ターゲット派俺らに戻ってしまった。
こちらはコムリンによって被害を受けたリナリーとアメリアさん、今回の任務でケガをした俺。どう足掻いても不利なのは此方だ…が勝機が見えた…!
直ぐ様アメリアさんの元に駆け寄り閃いた案を耳打ちするがやや不安げ。
「それ、ほんとー?」
「あぁ、ほんとほんと!やれますよ。」
俺はリナリーをもう一度背負い直す。あとはタイミングだ…。コムリンが案の定最初の目的にしていたリナリーに狙いを定め俺諸共捕縛しようとする…
「マッチョは嫌だーー!!!」
コムイの叫び声…うっさいけど今は場所を把握するのに助かる。リナリーやアメリアさんはわかるが何故か"ボクの"に俺まで含まれてるのは流石に謎。班員何人かが流石に俺は違うのではとツッコミ入れている。おもろ。
さてはて俺らの行方は…
黒の教団壊滅事件簿
それはしょうもないが必要な
